
先日、友人との集まりを楽しんだ帰りに体験した出来事です。
その夜、私は思いのほか遅くまで遊んでいて、終電を逃してしまいました。仕方なく、自宅までの長い道のりを一人で歩くことにしました。
田舎の小道は静まり返っていて、街灯の明かりが不気味に揺れています。さすがに誰も通らないこの道で、一人きりの帰路は心細さを募らせました。
「こんな時間にバスが来るわけないのに…」
と、呟いた時、ふと後ろから車の音が聞こえてきました。振り返ると、薄暗い中、まるで私のために来たかのようにバスのライトが近づいてきます。
「やった、バスだ!」
私は手を振り、止まってくれるのを期待しました。しかし、バスは私を無視し、そのまま通り過ぎてしまいました。
「なんで無視するんだ!」
怒りに任せて大股に歩き出したところ、再び後ろから同じバスの音が聞こえました。振り返ると、やはり同じバスが近づいてきます。
「えっ、また!?」
混乱しつつも、そのバスが私の目の前を通り過ぎるのを見て、恐怖が心を支配しました。立ち尽くす私を尻目に、バスは何度も通り過ぎていくのです。
「どうなってるの…!」
結局、どうやって自宅にたどり着いたのかは覚えていません。気付けば、布団に潜り込み、一睡もできずに震えていました。
後日、あの道で数年前にバスが事故を起こし、運転手が一人亡くなっていたことを知りました。あれは、私に何かを伝えようとしていたのかもしれません。夢の中でさえ、あのバスが今も走り続けているのではないかと思うと、身震いがします。
この恐怖は、ただの偶然ではないのかもしれません。何かがある…何かが、私の背後に息づいているのです。
もう二度と、あの道を通ることはできないでしょう。
そして、あのバスが目の前を通り過ぎるたびに、私は背筋が凍るのです。
あの道には、戻れません。
何かが、ずっと待っているのだから。
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