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長編

私の母校

匿名 3日前
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ふと、私は教室まで全力で走ってしまおうと考えた。 普段は校舎内を走れば怒られるが、今学校にいる先生は私の部活の顧問だけ。 しかも外にいるのだから誰も私を怒る人などいないと考えたのだ。 そうと決まれば話は早い。 ランドセルを置いた私は、意を決して走り出した。 校舎内を全力で走ったのはこの時が初めてだったが凄い速さでドアや窓が通り過ぎて行く。 今何かが出てきたとしても私は気付くことなく通り過ぎて行くだろうし、最悪衝突してどちらもただでは済まないだろう。 そう考えると、誰にも私を止めることは出来ないのだと思えて無性に楽しくなってきた。 そんなことを考えてる間に私は教室に辿り着いた。 当時は教室の施錠も特に行われていなかったため、すんなりと私は宿題を手に入れた。 その時には恐怖心など微塵もなく、むしろ高揚感に満たされていた。 (さて、戻ろうか) そう思って、教室を出て再び走ろうとした時 「ゴリ‥ゴリ‥ゴリ‥‥」 そんな音が聞こえた。 (何の音だろう?) 音は私の後ろから聞こえている。 後ろを振り向いて音のする方を確認するとそこは壁。 その壁に何かいる。 何かは分からない。 分からないけれど、その何かは壁に頭の部分を擦り付けているように見えた。 その時、雲に隠れていた月がそれを照らした。 それは、人だった。 少なくとも、形は。 壁に頭を擦り付けている人。 それだけで十分に奇妙だが、何か床にボトボトと落ちる音が聞こえていた。 擦り付けてる壁を見ると、何やら濡れているように見えた。 多分だが、削っていたのだろう、頭を。 オカシイ、と思考が追い付いた瞬間には身体はもう動いていた。 来た道を全力で走る。 アレが何かなんてどうでもいい。 とにかく早く校舎を出ないといけない。 忘れていた恐怖が蘇り、ただただ振り返らずに全力で走った。 (この階段を降りてしまえば‥‥!) 「ア‥‥‥」 降りた階段のすぐ右側から声のようなものが聞こえて、私は反射的に声と逆方向に飛び退いた。 勢いのまま壁にぶつかる私。 (何‥‥!?) 驚いた私は、壁にぶつかった身体もそのままに急いで声の方に顔を向けた。 「こんな時間に何をやっているんだ?」 追い掛けてきたと思ったモノは、顔は見えないがどうやら見廻りの先生だったようだ。 安堵感からその場に座り込んでしまいそうになったが

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  • これは良いモノだ
  • メッチャ怖かった❗
    ゆんちゃん
  • こんな風に文章が書けたら…面白かった!
    匿名
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