
中編
ガムテープを貼った
匿名 7時間前
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これは俺が一人暮らしし始めた頃の話だ
その頃は貧乏カネ無し、彼女いない歴年齢だった
親と喧嘩して上京してきたから頼れるやつもいない
だから当時俺は激安アパートに住んでいた
所々ボロいけど風呂、トイレ別々でそこそこ広い
値段と部屋の価値が合わないタイプだった
確か2階の一番奥の部屋だった気がする。
だけどとある日を境におかしくなってきた
その日は残業で帰りが遅くなった
確かもう0時をすぎる頃だった気がする
その日は疲れて風呂入って寝ようと思っていた
だけど風呂を入ろうとしても風呂の電気がつかない
不思議に思った俺はブレーカーを見に行ったんだ
そしたら何故かブレーカーが落ちていた
不思議に思ったが不在時にこのボロだから何らかの影響で落ちたのかと思った
正直いえばこの時点でくそびびってた
だけど現実を見ないようにそう考えたんだよな
次の日、また落ちたら嫌だからってガムテープを貼って仕事に出かけた
これで平気だろうと安心していたんだよ
そしてその日は仕事も早く終わり、同僚のkと宅飲みしようってことになって俺の家に向かった
家に着いて電気をつけようとしたらまた付かない
まさかとは思いブレーカーを見に行くとガムテープが剥がれてブレーカーが落ちていた
それで飲みながら話しているともう1時を過ぎていた
Kは俺の家に泊まっていくと言ってKはソファで寝た
俺は念の為にガムテープを5層?4層?程度にしてブレーカーに貼った
そして俺は布団で寝た
夜中の3時ごろだった気がする。
「がりがり」「べりべり」「ざざざざ」
と近くで音が聞こえた
この世のものとは思えないような恐ろしい音だ
この音は今でも忘れない
俺は怖くて怖くて
だが恐怖のあまり声も出なくて指一本すら動かせなかった
Kは気付かず横で寝ている
起こさなきゃ 起こさなきゃ と考えながらも
動けないし音も出せない
すると突然にさっきの不快音が止まり
その代わり「ひた ひた ひた」と素足で歩くような音が聞こえてきた
呼吸を忘れるほどの恐怖
この時以上の恐怖はここ数十年生きてきて体験してない
「ひた ひた ひた ひた」
すぐそこまで近づいてきている
そこからはよく覚えていない
恐怖のあまり脳が働いていなかったんだろう
ただ、その足音がKのそばに居ることは分かった
Kが危ない
俺が咄嗟に出た言葉は
「もう何なんだよ!!!」と叫んだ
ひた ひた
後日談:
- その後俺は実家に戻りました。 あの時の「ずっと」はどのような意味だったのか 今でも思い出すだけで泣きそうになります
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