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長編

僕とSさん

匿名 2025年7月7日
怖い 22
怖くない 13
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、目を疑うような光景でした。 10畳ほどのスペースに、僕らが持ってきたような黒い大きなボストンバッグが、大量に、無造作に積まれていました。30個くらいはあったと思います。悪臭の源は、その大量のボストンバッグで間違いありませんでした。 僕が戦慄して立ち止まり、来てはいけない場所へ来てしまったと猛烈に後悔した瞬間でした。 「ゔぁぁぁぁぁゔぁぁっ!」 突然、僕らの持ってきたボストンバッグが唸り声と共に動き出しました。 「うわぁぁ!!!!」 僕は恐怖で完全に腰が抜けてしまい、その場にへたり込んでしまいました。 「クソっ、やっぱり効いてなかったか!」 黒服の男たちも、明らかに動揺していました。 と、次の瞬間、黒服の男があろうことがボストンバッグを力の限り地面に叩きつけました。 「ぐしぁ」 鈍い音が響き、ボストンバッグはすぐ静かになったのですが、男たちは地面に落ちたボストンバッグを力の限り蹴りつけ、踏みつけていました。 すぐ目の前の出来事でした。もう僕は普通に泣いていました。 黒服の男たちは3分ほど蹴りつけ踏みつけ、やめました。 その時です。見えてしまいました。 蹴りつけたり踏みつけたりしたせいで、ボストンバッグのチャックが少し開いていたのです。 中が、見えてしまいました。 そこには、顔がありました。人の顔でした。その顔の、虚ろな切れ長の一重の瞳が、僕を見つめていました。 束の間、黒服の男たちによってボストンバッグは投げ飛ばされ、積み上げられていたボストンバッグの山の一部と化しました。 そして、僕は、恐怖で意識を失いました。 頬に激痛を感じ、目を覚ますと。××公園のベンチに座っており、黒服の男たちが目の前にいました。 「いくじのないやつだ」 「いいか。今日の事も、いつもと同じように口外禁止だ。ただ、今日は特に、だ。わかったな」 それだけ言って、帰っていってしまいました。 まだ夜は開けていませんでした。 放心状態でしたが、意識を失う前のことははっきり覚えていました。 正直、顔は陰ではっきり見えませんでしたが、あの切れ長の一重は間違いなく、Sさんでした。 Sさんが組織に殺された?なぜ?組織から逃げたから? 組織から逃げたら殺される? 今日の事は、人殺しに、間接的にだが関与していることになるのでは? そこまでいってしまったら、もう僕は普通には生きていけない。 それは、ごめんだ

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