
新着 中編
モニターの向こう側
澪 2日前
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田舎の小さなコンビニエンスストア。閉店時間を過ぎ、照明が明るく灯る店内は、いつもと変わらない落ち着いた雰囲気を醸し出していた。しかし、その背後には緊迫した空気が漂っていた。今日も残業のため、店長の佐藤とアルバイトの僕は、閉店作業に追われていた。
「ここの商品棚は、次の入荷に向けて整理しておかないと…」
佐藤が片付けをしながら呟く。僕はバックヤードでコンビニの冷蔵庫を整理していた。薄暗い空間の中、冷たい風が頬を撫でる。作業を続けるうちに少しずつ疲れが溜まり、無心になっていた。
ふと、バックヤードのモニターに目をやる。店内の様子が映し出されている。どこか不気味な静けさに包まれた店内を映すモニター。何かが違和感を生じさせていた。画面の隅に、白い服を着た女性が立ち尽くしているのが映っていたのだ。
「佐藤さん、あのモニター見てください…」
声を震わせながら指を指した瞬間、佐藤もその画面を見つめる。彼の顔が一瞬、青ざめる。女性は笑顔を浮かべ、何かを呟いているように見えた。しかし、その口元からは言葉が漏れ出さず、ただ静かに微笑むだけだった。
「ちょっと…あれ、誰だ?」
「知らない。今、店の外には誰もいないはずだ。どうしてあそこに…」
恐怖が心を締め付ける。モニター越しの彼女は、まるでこちらを見ているかのようだった。静まり返った店内で、急激に冷える空気。佐藤は慌ててモニターの操作を行い、別の角度に切り替える。
その瞬間、映像は変わった。しかし、女性は依然として映り込んでいた。今度は、別の場所から見えた。彼女は静かに近づいていた。モニター越しに、彼女の動きが見えるのは、まるで悪夢のようだった。
「これ、やばいって。早く逃げよう!」
恐怖に駆られた僕たちは、バックヤードを飛び出して店の外へと走った。店の扉を開けた瞬間、外の静けさが異様に感じられた。辺りには誰もいない。誰も、何もない。僕たちは無我夢中で人気のない通りを駆け抜けた。
逃げ込んだ先は、近くの公園。呼吸を整え、しばらくその場で震えていると、安心感が広がる。しかし、佐藤の顔はまだ青ざめたままだった。彼の携帯が突然鳴り響く。画面には「店舗からの着信」と表示されていた。
「佐藤さん、取って!」
恐れを抱えながら、佐藤は電話に出る。彼の表情は一瞬、変わった。「何?」と、声が震える。耳元で彼女の笑い声が聞こえた瞬間、電話を切った。その目には、恐怖が色濃く浮
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