
中編
蛇憑き
匿名 2日前
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私にはよく見る夢があります。
それは日によって、怖かったり怖くはなかったりするのですが、一貫して蛇に関するものでした。
蛇の形は様々で、白かったり、黒かったり、山ほど大きかったり、足先程のものだったり
夢の中で、蛇は私の後を付いて来ます。ゆったりと付き添うように、又あるときは私を食い殺そうと風のような早さで蛇行しながら
夢はそれほど頻繁ではなかったので、不気味だなぁとは思いながらも特別お払いなどはせずにいました。
しかし、私が友人と旅行に行った際に異様なことが起こっていると気がつきました。
友人は、いわゆる「感じやすい」人で、今まで行った歴史的な場所で何度も人影を見てしまうようでした。
その時も、研修として戦争の跡地に行く予定でしたので、数珠を付けていました。
夜、明日の予定を一通り話し終えて私達は同じへ屋で眠りにつきました。
その日見た夢は今でも良く覚えています。
夢の中で、私は大きな吊り橋の丁度真ん中にいました。橋の両端は薄いモヤに覆われて、どちらからきたのかも分かりません。
さて、どうしようかと下を見ると、そこには大きな白蛇がとぐろを巻いてこちらを見上げていました。
蛇の鱗は真っ白でしたが、時折蛇が呼吸をする度に鱗は虹色の光沢を放ち、とても美しい物に感じました。
私がその様子に見とれていると、蛇は頭を持ち上げ、私の目線まで到達しました。
「助けてやろうか?」
ぞっとするような低い声でした。
私が恐る恐る、頷くと 蛇は舌をチロチロと出し ぬっと顔を橋の真下まで下ろし
一気に私を丸飲みしました。
ここから、私の記憶はないのですが
起きると、友人が私のベッドの縁に座り、数珠を付けた手で私の手を握っていました。
私の意識が戻ったことを確認すると、ほっとした顔になり「良かった。」と一言
明け方、ごそごそと音がすると思い目を覚ますと、私がベッドの上で両手を体に沿わせ一の字の形のままうねっていたというのです。
起こそうにも意識はなく、動きが鈍くなってきたところで手を握るとパタリと止んだそうです。
夢のことを友人に話すと、
「ああ、それでかぁ…」
「動きが完全に蛇だったから…その蛇と一体化してたんやね」
「白くて綺麗と感じたなら、多分いいモノなんだと思うけど」
そう言って友人は苦笑してました。
その日、友人は珍しいことに戦場の跡地にいっても何も感じなかったそうです。
例の蛇が守ってくれたのでし
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chat_bubble コメント(3件)
- お美しい夢ですね!ふたち
- 白蛇様の加護は頼もしいですね!カルマ
- 蛇憑きは、えてして異性からモテます。じん