
中編
4階のプレハブ教室
匿名 2日前
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これは僕が中学三年生のときに体験した話です。
僕は部活で音楽部に所属していました。ある日、学級委員の仕事で部活に遅れてしまい、「もう個人練習終わって、合奏しているだろうなぁ」と思いながら急いで部室に向かいました。音楽部の部室は古い4階建て校舎の各階にプレハブがあるうちの3階のプレハブ教室でした。1階、2階と階数を確認しながら3階に着き、すぐ横にあるプレハブ教室に入りました。しかし、中は真っ暗で荷物どころか何もないプレハブ教室でした。「あれ?慌てて部屋間違えたかな?」と思いましたが、各階にプレハブ教室は一つずつしかないのでそんなはずありませんでした。しかし、うちの部活は先生の気分でたまに体育館といった広い場所で合奏をするときがあり、「もしかして、体育館にみんないったのかなぁ」と考えました。そのため入ってきた扉に戻ろうとしたとき、鳥肌が立ちました。目線の先(プレハブ教室なので教壇あたりが段差一個分高くピアノが置いてあるところ)に真っ暗な部屋でも視認できるくらい黒い’何か’がそこにいました。直感的にヤバいもの見たと思い、しばらく動けずにそのものの様子を伺っていました。それはゆっくりとこちらに近づきながら何か喋っているようでした。しかし、雑音が混じった変な声で聞き取ることはできませんでしたが、子供のような甲高い声でした。このまま触れられてしまうのは嫌だったので、目を瞑り顔を伏せながら扉のすぐ横に置いた鞄を勘で探り取り、扉も閉めずに飛び出しました。そのまま横の階段をとりあえず一階分駆け足で降りました。冷や汗と動悸が止まらないなかで上からそれが降りてこないことを確認するため階段のほうを向いたとき驚きました。そこには『3階』と書かれていました。「あれ?3階のプレハブに入らなかったけ?てことはさっきまで4階にいたってこと?」と軽く混乱してしまいました。しかし横のプレハブ教室から楽器を演奏する音が聞こえたため、そこは間違いなく目的の3階でした。
あまりの非現実的な体験から、誰にも信じてもらえないと思い、部活の子たちには話せずそのまま練習に参加しました。練習後、帰路についた僕は先ほどの体験を思い出していました。それと同時に先ほどまでいた校舎の4階の部屋あたりの窓に目を向けました。すると夜のなかでもはっきりとわかるほどの’黒いそれ’が窓に突っ立っていました。黒く顔なのかも怪しいのに確かに目が合ったと感じてしまいました。その後の記憶はあ
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- 各階にプレハブがある校舎というのがイメージできない、誰か教えて