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しずく 2013年1月5日
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。 B「はい、どうしても今日がいいんです。・・・・はい、ありがとうございます! はい、はい、必ず伺いますのでよろしくお願いします。」 そう言って電話を切った。 どうやらBは、ここから帰ってすぐどこかへ行く予定を立てたらしい。 俺もAも別に詮索するつもりはなかったんで何も聞かず、すぐにBを連れて広間に向かった。 広間に戻ると美咲ちゃんが朝飯の片付けをしていた。 女将さんはいなかった。 俺はふと思った。 あそこに行ってるんじゃないか?って。 盆に飯のっけて、2階への階段に消えていったあの女将さんの後姿がフラッシュバックした。 きっとあの時持って行った飯は、あの残飯の上に積み重ねてあったんだろう。 そうして何日も何日も繰り返して、あの山ができたんだろうな。 (一体あれは何のためなんだ?) 俺の頭に疑問がよぎった。 けど、そんなこと考えるまでもないとすぐに思い直した。 俺は今日で辞めるんだ。ここともおさらばするんだ。すぐに忘れられる。 忘れなきゃいけない。心の中で自分に言い聞かせた。 Aが女将さんの居場所を美咲ちゃんに尋ねた。 「女将さんならきっと、お花に水やりですね。すぐ戻ってきますよ」 そう言って美咲ちゃんは、Bの方を見て、 「Bくん、すぐおにぎり作るからまっててね」 と笑顔で台所に引っ込んだ。 ああ、美咲ちゃん・・何もなければきっと俺は美咲ちゃんとひと夏のあばん(ry 俺達は女将さんが戻ってくるのを待った。 しばらくすると女将さんは戻ってきて、仕事もせずに広間に座り込む俺達を見て 「どうしたのあんたたち?」 とキョトンとした顔をしながら言った。 俺は覚悟を決めて切り出した。 俺「女将さん、お話があるんですけどちょっといいですか?」 女将さんは 「なんだい?深刻な顔して」 と俺達の前に座った。 俺「勝手を承知で言います。 俺達、今日でここを辞めさせてもらいたいんです」 AとBもすぐ後に、 AB「お願いします」 と言って頭を下げた。 女将さんは表情ひとつ変えずにしばらく黙っていた。 俺はそれがすごく不気味だった。 眉ひとつ動かさないんだ。まるで予想していたかのような表情で。 そして沈黙の後、 「そうかい。わかった、ほんとにもうしょうがない子たちだよ~。」

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