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すこし不思議な話
作者:HAORI
投稿日:2015年6月18日
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原作の怖い話
中編
すこし不思議な話
私が昔体験したちょっと不思議な話をさせてください。 ネットに書き込むというのを初めてしたので、何か間違いがあればすみません! 幼い頃の記憶なので点々としていて、曖昧なところが多いです。 当時私は3,4歳で兄が中学生でした。 兄の所属していた野球部は中々の強豪で休みの日には多くの親が応援にきていました。 私の親も、私を連れ、よく応援に行きました。 私は幼く、野球のルールがわからなかったので、同じように連れて来られて暇している、他の部員の兄弟と遊んでいました。 兄の中学に応援に来たある日、当時5,6歳だった、Aちゃんに遊んでもらっていました。 (Aちゃんは野球部員B君の妹です。当時は家族ぐるみの付き合いでした。) 私たちはグラウンドの近く、校舎に横付けされているプレハブを見つけ、入ってみました。 なかには机、椅子、黒板があり、仮設の教室といった感じでした。 細部の記憶は曖昧ですが、はっきり覚えているのは黒板いっぱいにチョークで書かれたキレイな絵と、それを書いている女子生徒です。 私が何をしているのか尋ねると、その子は微笑みながら 「お姉ちゃんこれが終わるまで帰れないの」と答えました。 その頃は何を書いているのかわかりませんでしたが、今思えばあれは、卒業式の日に、自分のクラスの黒板に書く卒業製作でした。 その日から、私たちは応援に来る度にそのプレハブに遊びに行っていたと思います。 プレハブにはいつもその女の子がいて、野球が終わるまでずっと遊んでくれました。 いつまで行っていたのか、いつから行かなくなったのか、何をして遊んでもらっていたのかなど、覚えていませんが、記憶に残っている一場面があります。 その女の子が教室の床にある扉のようなものを開き、 「お姉ちゃん帰らなきゃいけないの、一緒に来る?」 と言いました。 扉の向こうは真っ暗で何も見えなかったです。 私の家にも、床に扉があり、収納スペースになっていて、私はいつも入ってみたいと思っていました。 床の扉につられ私が、行く!と言う前に、Aちゃんが 「もう親が探してる頃だから私達も帰る」 という旨のことを言い、私の手を引いてプレハブから出ていきました。 これが私の幼少の頃の記憶です。 それから私は中学生になり、兄と同じ中学に入学しました。Aちゃんは引っ越してしまい、中学は違うところに通ったそうです。 入学式の日、幼い頃プレハブで遊んだことを思いだし、プレハブがあったところへ行きましたが、プレハブはなくなっていました。 私は家に帰り、親に 「あの、校舎の隣のプレハブなくなっちゃったんだね」 と言うと、親は怪訝そうな顔をしてプレハブなんて見たこともないと言っていました。どれだけ場所を説明しても、プレハブなんてなかった、の一点張りでしたので、私は少し意地になってしまい、兄に電話して聞いてみました。 しかし、兄もプレハブなんて一度も見ていないと言いました。 プレハブはグラウンドからも見え、校舎から体育館に行くとき絶対に通る場所にあったため、気づかなかったはずはありません。 プレハブの有無なんて、嘘をつく意味もありませんし、親に話してすぐ、兄に電話をしたので口裏を合わせることは不可能でした。 私は少々納得できないながらも、記憶がぼんやりしたものであることもあり、幼かった私が夢と現実をごっちゃにしてしまったものと考えました。 それからそんなプレハブのことは一度も思い出さないまま、日々を過ごし、私は高校生になりました。 野球部員だったBくんが結婚したとのことで、結婚式に招待されました。 そこで何年かぶりにAちゃんに会い、おしゃべりしていました。 幼少時代を懐かしんでいると、Aちゃんの口からプレハブの話が出ました。 私のなかではプレハブでのことは夢として終わっていましたが、全く同じ記憶がAちゃんにもあったのです。 そのとき私はふと、この記憶がおかしいものであることにきがつきました。何で今まで気づかなかったのかと。 その女の子は冬服をきて、卒業製作をしていました。 でもあの日は真夏だったのです。 一緒に床の扉の向こうに行ったらどうなっていたのでしょうか。
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HAORI
2015年6月18日
何処へ連れていかれるのでしょうか? でも、優しそうなお姉ちゃんだから 向こうでも楽しそう
2016年2月4日
梨ちゃん
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#幼少期
#プレハブ
#卒業製作
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