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仕事を終えて職場を出たのは宵の口だった。 駅に向かう道すがら、前方の暗がりに異様な人影を見つけた。 カ-キ色の軍服軍帽に身を固めてマントを羽織った異様な姿は、映画やTVドラマで御馴染みの旧帝国陸軍の軍人にしか見えなかった。軍人はマントを翻し軍刀を引っ提げて私の方にツカツカと歩み寄った。21世紀...
わたしの祖父はアル中だった。 その息子であるわたしの父親は、郵便物ひとつ出すのに徒歩で1日もかかるような寒村に見切りをつけ10代で家を出ていた。そのため祖父母とは盆暮れ正月に会う程度であったが、幼少のころのわたしが覚えている祖父の姿は、ワンカップの日本酒を片手に万年こたつでうつらうつらと...