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水族館で働きはじめたのは、冬の終わりだった。 海の展示は残す一方で、古い淡水生物の部屋は春に閉鎖する。私はその片付けを手伝う臨時職員で、担当は水槽の記録と餌やりだった。責任者の久保さんは六十代で、仕事の話以外はほとんどしない人だった。 最初に数字の違いに気づいたのは、閉館後の点検中だ...