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中学二年の冬、私は帰り道に市営温室へ寄るのが習慣だった。 暖房のきいた建物で、池の魚を眺めてから帰る。入場料はいらないし、受付の人も何も言わない。花には興味がなかった。 ある日、手袋を片方なくしたことに気づいて、閉館の放送が流れたあとも池のそばを探していた。 「もう閉めるよ」 声をかけ...