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中編

記念写真

匿名 2日前
怖い 27
怖くない 16
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味の悪さを感じました。 けれど、それだけでは終わらなかったんです。 それから数週間後── 私は妙な夢を何度も見るようになりました。 夢の中で、私はなぜかカメラを構えていて、あの裏手の通路をのぞいているんです。 そこには、やはりあの後ろ姿の女性が立っている。 彼女は、毎回少しずつこちらに向かって振り返ろうとしている。 最初の夢ではほとんど動かなかったのに、2回目、3回目と、だんだんと肩がこちらに向き、髪の隙間から、顔が見えそうになる。 でも、目が覚める。 毎回、そこまでです。 ただ、その振り返り方が本当に“リアル”なんです。 夢だとわかっていても、汗をかくほど緊張する。 最初は偶然かと思いましたが、5回、6回と続くうちに、これはおかしいと感じるようになりました。 そうしているうちに、また別のことに気がつきました。 ──あのフィルム。 そのモノクロ写真のプリントだけ、なぜか湿っていたんです。 他の写真はカラッとしているのに、あのコマだけ、ふちが微妙に波打っていて、紙も少しだけ冷たいような感触があった。 保存していた引き出しの中まで、じんわりと湿っていた気がします。 どうしても気味が悪くなって、私はそのプリントだけ捨てようとしました。 でも、手が止まった。 なんというか…… 捨てたら、本当に振り返られてしまう気がしたんです。 結局、その写真は今も部屋の奥にしまったままです。 夢は、まだときどき見ます。 そして今日も、彼女は少しだけ、前を向こうとしていました。

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