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長編

引っ張られた話

SY 2020年5月13日
怖い 305
怖くない 305
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私の実体験談です 読みにくかったり、かなり長かったりしますがご了承ください 今から13年程前の8月の事です 当時はリーマンショックの影響もあり、派遣社員だった私は8月いっぱいで雇い止め 地元である北海道に帰っても住む家が無かったので、お盆休みを利用して部屋を借りようとしていました 当時はLCCが始まったばかりであまり良い噂を耳にしなかったので、フェリーを使って帰る事が多かったのです ここでひとつ問題が いつも使っている福井県からのフェリーの予約が取れずに、京都府からのフェリーを取らざるを得なかったのです 「船の中で過ごす時間もお金もあまり変わらないし、まあ良いか」 そう考えて予約を完了させ、当日何事も無くフェリーに乗り込みました ...もしかしたら、予約の時点で既に『呼ばれていた』のかも知れません フェリーの中では特に何事もなく、次の日の夕方だったかに北海道の左上のツノ(積丹半島)の沖辺りを通り過ぎ、展望デッキで「あー懐かしいなあ」とか眺めながら夜に小樽へと到着しました そのまま電車で札幌へ向かい、コンビニで夜食を購入し、事前に予約していたホテルへチェックイン コンビニ弁当を食べ、シャワーを済ませ、有料チャンネルを見ながらちょっとエロい事をして() いつの間にか午前1時をまわっていました 次の日は朝イチで市場でお土産を宅配してもらって、そのあと部屋探しだから...朝7時に起きれば良いや、と寝る事にしました ...不思議な夢を見ました 私はフェリーの大部屋2段ベッドの下に寝転がっていて、部屋の中は明るく、窓から夕方に見た積丹半島の先が見えます ベッドのそばには小学校低学年くらいの女の子と、その後ろに隠れるようにして男の子が立っていて、私の髪の色が珍しかったのか(当時は金髪のポニーテールでした)、それとも遊んでほしいのか、女の子が私の左手の薬指と小指をまとめて掴んで(くいっくいっ)と引っ張るのです あら可愛い...よっし、遊んであげますかー! と、上体を起こした所で目が覚めました ...あれ?ここどこだっけ?ああそっか、ホテルの部屋だ今何時ー...? 身体をひねってベッドに埋まっているデジタル時計で時間を確認、午前3時50分 まだ寝れるな...しかし、不思議な夢だったな...枕を高めにしてたのが原因かな... (くいっくいっ) ...ちょっと待て...ここはホテルの部屋だ(くいっくいっ) 部屋はオートロックで、誰も入っては来られない(くいっくいっ) ...じゃあ、「私の左手薬指と小指をまとめて真横に引っ張ってる」のは、誰だ...?(くいっくいっ) そこまで考えた所でいきなり金縛りにあいました 完全に目が覚めてからの金縛りは初めてでしたので、軽くパニックです 人間、パニックになると不可解な行動を取るもので、その時は何故か「よし、誰が引っ張ってるのか見てやろう!」とか考えてしまいました 金縛りにあっているため、視線以外は動きません ゆっかりと目を開けて...よし、誰も居ないな天井しか見えない 次にそっと視線を左に、左に... 天井と壁の継ぎ目が見えました 壁の上のあたりが見えました そして視線がほぼ真横あたりを見た時 ホテルの壁しか見えませんでした 「明らかに真横に引っ張られているはずの私の腕」が、そこには無かったのです は?え?じゃ、じゃあ腕は?どこ?? 高い枕でやや俯き加減の視界の中、今度は身体の方に視線を動かすと、そこには掛け布団の上に真っ直ぐ伸ばされた私の両腕が まるで自分の身体を布団で押さえ付けているかのように ひょっとして(ずっと続いてるくいっくいっ) 抜けちゃいけないモノが、抜け出て引っ張られてる...? 次の瞬間(グイッッ!!!) 私の左腕はものすごい勢いで引っ張られ、ベッドが軋む音がはっきりと聞こえました このままではどこかへ連れて行かれてしまう、そう思った私は必死になって「ごめんなさいごめんなさい私にはあなたの姿は見えないし声も聞こえないどうかあなたの事が見えて声も聞こえる他の人の所へ行ってください!!」と念じ続けました 3回...いや5回だったでしょうか、先程と同じ内容を念じ続けていたら、ふっと身体が軽くなり、金縛りが解けました 私は慌てて部屋の電気を全て点け、TVも音量大きめしにして、ベッドにあぐらをかき布団を頭から被って震えました もう一睡もできそうになかったので、そのまま起きておこうとデジタル時計を見たのが、午前4時20分...30分近くも引っ張られてたのかよ... ちょっと早いけど朝6時にホテルを出て、歩いて市場まで向かおう...でも、マジで怖かった... 念のため、ホテルのフロントでボーイさんに「変な事聞くようで申し訳ないのですが...あの部屋って何か出たりしますか...?」 と聞いたら、ボーイさん(´・ω・`)?でしたよ そして市場に向かう途中で思い出しました 北海道の左上のツノ(積丹半島)の先端は『神威岬』と呼ばれ、昔は自殺の名所だったこと 神威岬まで行く途中には、『念仏トンネル』だの、石浜の海岸なのに積石がいくつもある『賽の河原』だのがあること もしかしたらあの姉弟は私にくっついて来てしまったのか、それともただ純粋に遊んでほしかっただけなのか 今となってはわかりませんが、あれ以来ずっと引っ張られていた側の肩の調子が悪いのです 最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました

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