
中編
伊香保の老舗旅館
匿名 2日前
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5年くらい前の話。彼氏と伊香保へ行った時の話。旅館は大正時代に建てられたとても風情のある旅館で私たちは旧館の部屋に案内された。
そこの旅館は人気があるみたいで口コミも良くリピーターも多いという事だった。
ただ旧館に泊まっているのは、私たちだけだったようで廊下もしーんと静まり返り、昔の旅館のため部屋にトイレがないので廊下にあるトイレに行かなきゃいけない。
お酒を飲んでるから当然トイレも近くなり
シーンと静まってる廊下に出てトイレへ行くのはなんとなくイヤな感じがした。
お酒も十分飲んだし
夜も更けて布団に入り爆睡してたら
突然部屋にあった黒電話がリリリリーン、リリリリーンと鳴った。眠いから無視しようとしたけど一向に鳴り止まず仕方ないから「はい…」と出たけど、電話の向こうはザザーって砂嵐のような音とかすかに人の吐息?のような音が聞こえるだけ。寝ぼけてたのもあって、(なんだよ。気持ち悪いな)と思いながらまた寝た。
しばらくしてまた黒電話が鳴った。そしてまたしても鳴り止まないから受話器を取るとザザーと砂嵐と人の吐息。なんなんだろうと思いつつも怖くなってきてすぐに受話器を置いた。
朝方また黒電話が鳴り今度はカレシが出た。
「ザーザー言ってる。もしもーし!ふざけんなよ!」と言って思い切り受話器を切った。
結局私たちは寝不足で朝を迎えた。
明るくなったのを待って私はトイレへ行くため廊下をでて右を見ると、奥まで続く廊下の曲がり角
を白いドレスの裾がふわっと通ったのが見えた。
それは大正時代の洋装のような。
しかも、廊下の先には「関係者以外立ち入り禁止」と線が引いてあった。
怖くなったけど見間違いかもしれないと思って部屋に戻り帰り支度をして旧館と新館の間にあるフロントに降りる階段の前で立ち止まった。
大きなシャンデリアと天井まであるガラス張りの窓と階段がとても雰囲気があり素敵だったから
階段の上からスマホで写メを撮った。
そしてフロントで「昨日夜中に黒電話が3回も鳴ったんですけど、フロントから電話しました?」
と聞くと受付のおばさんは「電話してないです。ちょっと代表呼んできますからちょっと待っててください」と慣れてるような、焦ってるような感じだった。代表という男性が明らかに焦ってる感じでフロントに来た。「どうなさいました?」と言われ「部屋にあった黒電話が夜中に3回も鳴って出るまでずっと鳴ってるから出たんですよ。そしたら3回とも砂嵐と
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