
長編
廃病院にて
匿名 2日前
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とても暑い夏の定番と言えば怖い話。
高校三年生の夏休み、私は仲の良い友人数名と《百物語》をする事になった。
Goo◯le先生で検索すれば出て来るだろうが、
ざっくり説明すると100本の蝋燭を用意して夜中の12時辺りにやると言う物だ。
100本の蝋燭はお祖母ちゃんの家から拝借し、
足りない分は買った。
そして八月の暑い日、私と幼馴染のA、B、Cの
四人で一人につき25話を話す事にした。
正直怖くなかった。
一回聞いた話や作り話ばかりで怖いどころか笑いを誘った。
100話全部を話し終わっても全く怪異とかそんな物が起きる気配も無いので、私はもっと涼しくなれる場所へ行こうと提案した。
そのもっと涼しくなれる場所と言うのは我が家から車で十分くらいの距離にある今はもう廃病院と化し立派な心霊スポットになったX病院と言う所だった。
車の運転免許を取っていたAは母親の乗っていたカローラで我が家まで来ており、全員を乗せて
もらう事にした。
件のX病院はとても不気味で、本当に霊が出そうな場所だった。
Aはスマホのビデオカメラを起動し、謎の実況中継を始めた。
私は持って来ていた懐中電灯で足元などを照らす。
BとCは笑いながら写真を撮っていた。
「じゃ、噂の廃病院に行って来ま〜す!」
「Aの顔めっちゃウケるwww」
*ここから会話中心
A「ねー何にも出ないね」
私「それな。結構期待してたんだけどな〜」
A「私もー。てかBとCは?C確か霊感あったよね?」
C「え、呼んだ?」
A「C霊感あったよね?」
C「うん。さっきからめっちゃいるよ」
B「え、マジ?ヤバくねww」
C「まーでも危害を及ぼす奴じゃ無いと思うから平気っしょ」
B「なら平気か〜。あ、そう言えばなんだけど、さ……ここって、霊安室とかがめっちゃ『出やすい』らしいよ」
私「え、そうなの?知らなかった」
B「てゆーか、霊安室が一番『危ない』んだって」
A「んじゃ後で行く?」
C「うぅ…危害を加えそうな霊が沢山いそう……」
私「ま、なんとかなるって」
C「そうだといいんだけどさぁ…」
あの時、霊安室へ行かなければ良かった。
A「あ、階段だ………え?は?」
私「何どうしたのA。何か見つけた?」
A「…これ、って位牌…だよね?」
Aが指差す方向を見ると、それは確かに位牌だった。
B「何でここにあんの…めちゃ怖いんだけど」
C「っえ………」
私「前に来た人が悪戯で持ってった、とか
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