
長編
8時間以上居てはいけないコンビ
つなか 3日前
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だ、すまない」
そう言うと、オーナーは店を後にした。
俺はというと、もちろん8時間以上居てはいけないことが気になって仕方がなかった。
しかしながら、この素晴らしい待遇の前には、8時間以上居てみようなどという好奇心は消え失せ、気付けばあと3回の勤務を残すだけとなった。
その日はオーナーが高熱のため身動きが取れず、朝から16時までオーナー妻が入り、俺は16時-23時の枠に入ることになった。
いつもと仕事は違えど、客が少ないため何の問題もなかったが、16時にはもう外は真っ暗で、冬だったため虫の鳴き声すら聞こえない、薄気味悪い雰囲気だった。
交代の時、オーナー妻は、
「22時半前には店閉める支度し始めちゃっていいからね。必ず23時にはお店の鍵閉めて外出てること!いい??」
と念を押して来たが、普段の優しげな人柄が想像もできないほど強い口調だったので、少しビビった。
俺もあと3回の勤務で、変な事件に巻き込まれたくなかったから、彼女に逆らう気は毛頭なかった。
その日の客は20時ごろに醤油を買いに来た近所に住むお婆ちゃん常連のみ。そのお婆ちゃんにこのお店の例の噂について聞いてみた。しかしお婆ちゃんは何も答えることなく、買い物を済ませるとそそくさと帰っていった。
22時45分になり、閉店作業を済ませてレジ点検をしていると、大型トラックが駐車場に止まった。4人の職人が談話しながら入店する。
そのうちの1人が、
「店員さーん!トイレ貸してえ〜」
と聞いて来たので、どうぞーと声をかけた。
(チッ、もう閉店の時間なのにタイミング悪りぃなぁ、)と内心思ったが、まあすぐ出てくるだろうと点検を続けた。
その思いも虚しく、職人は15分出てこなかった。他の職人たちの会計も済ませ、身支度をし店を出ようとした時、
不運にも腹痛に襲われてしまった。
クソっ、このタイミングで?
時計に目をやると23時5分。
どれだけ飛ばしても4.5分はかかる別荘まで、到底もちそうもなかった。
こういう時に限って出が悪い。
誰しも一度は経験するだろう。
どうでもいいタイミングに限って快便なのに…
焦れば焦るほど便意は失せつつあるが、腹痛はやまなかった。
時計を見た。
23時25分。
バタバタバタバタバタバタ
扉の外から、誰かが店内を走り回る靴音が聞こえる。音から複数人いることがわかった。
これはいよいよやばくなってきたかと感じた。
なぜなら、トイレへ
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- 尻切れトンボやなー、オチが弱いわびびり
- タイトル、コンビ【ニ】です! 申し訳ございませんぎんやみ