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短編
犬の目には
匿名
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短編

犬の目には

匿名
2016年9月12日
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人には分からなくても他の人はわかる。

例えば犬なんかは、人の数倍も耳や鼻が良い。

シマウマだって目が横にあることで多角的視野を持ち敵を察知する。

つまり、動物は人間より優れた力を持っている。今回はそんな話

僕の家は築4年とまだ新しい方で、僕達の家族と一匹のトイプードルとで住んでいた。

高校生活にもなれてきて、親に「犬の散歩行ってきて!」といわれ、しぶしぶ散歩に行くことにした。

犬にリードを見せるだけで犬は寄ってきて、尻尾を振りながら待っている。

散歩道はいつも同じで、犬もそれを覚えて外にでるなり、物凄い速さで走るのだ。

かれこれ10分ぐらいで散歩が終わり、家に戻ると、犬に水をあげてご飯もあげたりする。

僕と散歩する回数が多いせいか、犬は僕が玄関にいくだけで散歩と間違えて尻尾を振って座っている。

そんなある日、家に僕と母親だけで父親と兄貴達が仕事にいっていた。

僕はいつも通り、「散歩にいってきて」といわれて、散歩に行くことにした。

しかし、その日に限って犬は行く気配を見せず、僕が玄関に行ってもそっぽを向いていた。

最初は体調でも悪いのかな?と思いしばらく時間がたってから行くことにした。

数時間経った後にもう一度散歩に行こうとすると、犬は僕の方をみるなり「ワン‼︎ワン‼︎」と吠えてきた。

僕はリードをつけ外に出ようとしても、犬がリードを引っ張り、かたくなに外に出ようとしないのである。

流石にその時はいやな予感がして、犬の散歩はやめた。

夜兄貴達が帰ってきて、一緒に晩御飯を食べている時も犬は僕の方を睨んで吠えていた。

そんな日が続いていて、僕が一人で留守番をしていたとき「グルル」という声が聞こえ、行ってみると

ペットの犬が玄関のドアに向かって唸り声をあげていた。「ワン‼︎ワン‼︎」と数回吠えた後、何かにビビったかのように

僕の背後にくる。その時、犬は震えていながらも視点はずっと玄関の方を見ていた。

なかば半信半疑で玄関に塩を撒くと、犬は全ての部屋にいってはぐるぐると周り

全部見終わると、「ワン‼︎」と尻尾を振りながら僕に吠えた。その顔は笑っているように感じた。

よく分からないのだが、僕達には見えなかった「何者」を犬には見えていたのだろうか。

だとすると、僕はその「何者」にずっと見られていたのだろうか・・・

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