
中編
最高の女。
ソラン 3日前
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たって、私の恋人になってくれやしない。
私ダイヤの指輪を買いました。
今の男女は信じられないかもしれないですけどね、婚約指輪は給料3ヶ月分が目安ってのがまだ残ってたんですよ。
私は必死でしたよ。
彼女はあっさりOKしてくれたんです。
彼女のご両親に挨拶に行きました。
彼女が学校を卒業したら、結婚を許可すると言ってくれたのです。
最初の方は、彼女の父親にとても緊張していました。
こんなに素晴らしい美女が娘だったら、とんでもない高いハードルを求めてくるのかなと思っていたのですが。
拍子抜けしました。
私は彼女を手に入れられるのなら、腕の1本折ろうが構わない気持ちでいましたから。
私は天に昇った気持ちでした。
この女を手に入れたんだ。
私は満足していました。
失礼。
彼女の声について言及していませんでしたね。
彼女の声は、甘く、少し高く、でもキンキン響かず。
ええ。
とにかく最高だったんです。
今でも全てを思い出せる。最高の女です。
ある日、彼女のバッグから年季の入ったブランド物の手帳が見えたのです。
私は嫉妬にかられました。
この手帳は、彼女の昔の男がプレゼントした物だと思ったのです。
その手帳を手に取り、読んでしまったのです。
そこには
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
私の見た目に群がる男は皆んな死んでしまえ
男は全員死ね
大っ嫌いなんだよ
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
結婚もいいかもね。
ゆっくり殺せる。
死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね
そう書いてあったのです。
しかも、書き殴った様子はないのです。
丁寧に丁寧に書いてあったのです。
通常の筆圧で。
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- 憶測ですが、もし性格を知る前に顔と体だけ見て口説かれて、いざ付き合って性格を知ったらガッカリして離れる、という事が毎回何度も続いたとしたらかなり男嫌いになるのかもしれませんね ちょっと行き過ぎてる感はありますが… もしくは痴漢やセクハラに何度も遭って来たとか…匿名
- で、どうなったんですか?結婚したのかな。あい