本当にあった怖い話

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長編

本当にあった記憶

iPhone 2019年8月9日
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僕が小学生低学年の頃、大阪のとある団地に住んでいた。 10階建の5階 502号室だったと思う。 両親は共働きで夕方19:00頃まで帰って来ない。 よく居る鍵っ子ってやつだ。 僕の住んでいた団地にはそこそこ大きな公園があり公園を取り囲む様に別館が立ち並ぶ。 別館には同じ学区の年の頃が変わらない友達や少し年下の良く遊ぶ男の子達、不良っぽい年上とかもいて、毎日団地の公園で色々な人達と子供ルールで色々遊んで両親の帰りをその公園で待って時間を潰した。 ある日、ブランコ遊びをその団地の男友達として「靴飛ばし」「座り漕ぎでどっちが高く漕げるか?」子供がブランコで考えられる遊びを思いつく限りやっていた。 男友達の1人がブランコで立ち漕ぎを始めた。 凄い勢いでスイングするブランコ 「ほら見てみて凄いだろ!」 男友達は競う様に皆んなで立ち漕ぎをはじめて そんな大人気のブランコ遊びだが男友達は自分を含め五人。 ブランコの席は4席 ブランコで遊べない余った男の子は、 僕の前にやってきて、 僕の立ち漕ぎブランコの前に向かい合う形で乗って来た。 「こっちの方が凄いぞ!」と他の男友達の視線を集める。 向かい合った男友達友達がブランコを漕ぐ そしてその後僕がブランコを漕ぐ リズミカルに2人でブランコを漕いでいると その勢いは鎖を吊るす上部の鉄柱より高く上がり ほぼ垂直に落ちる勢いでブランコはスイングする。 そんな勢いでスイングするブランコの遠心力を小学校に上がりたての僕が鎖を掴んで居られるわけもなく僕はスイングする遠心力をブランコの最上部で支える事が出来なくなり、 「ビタン!」と水泳の飛び込みの失敗した時の胸打ちあの感じを硬い地面で体感する事になった。 うつ伏せの状態で地面に打ち付けられた視界は公園の広い地面を地平線の様に眺める感じ、 何故だか痛みは感じなかった。 地面の茶色い砂 高さ1Mくらいのコンクリート塀の灰色 空の青 ブランコの太く曲がった鉄柵の黄色 それらが徐々に灰色の世界へと変わっていく。 僕は怖くなって声を出す! 「たすけて!」 たしかに発した言葉 。 ただこの灰色の世界では自分の声は自分に聞こえない。 たしかに「たすけて!」と自分が発している感覚はあるのだ。 喉の微弱な震えとかそういう感じはたしかに周りにははっきりと聞こえているいつもの感じその自覚はあるが自分の耳には音として入ってこない! 慌ててもう一度ど「たすけて!」ど叫んだ。 やはり自分の耳には声が聞こえない。 やばい!やばい!やばい! 「たすけて!」 視界は灰色から黒色の世界に近づく、、 子供ながらに、 胸を打ったから心臓が止まったんだ血が流れ無くなったら景色は灰色になって音が聞こえなくなるんだそう考えた。 死ぬのかな?そんな予想をしてた。 予想に反してうつ伏せになって見てた僕の視界に変化があった。 灰色の世界が色を取り戻し始めたのだ。 自分心臓が一度は止まった感覚 それがどれくらいの時間かなんてのはわからない。 長かったのか短かったのか思い返してもわからない。 死ぬ間際の走馬灯の様なものは無かった。 ただ心臓が奇跡的に動き始め、血が巡り、そして世界が色付き始めたのだとそう理解した。 胸を打った痛みとかの後遺症とか無く 誰かに助けられる訳でもなく自力で立ち上がった事を覚えいる。 少しの擦り傷があったくらいだ。 そんな幼少期の出来事。 両親にも友達にもそんな臨死体験を話す機会もなく数日たったある日。 僕は寝る時にいつも大事にしていたヌイグルミがあった。 カルガモの形をしたスベスベした生地が気持ち良い古いヌイグルミ。 それをいつもマクラがわりに頭に敷き抱いて寝たり、 僕が小学校以前の頃にはカルガモの尖った口や尻尾を口でくわえヨダレでベトベトにしたりしていた事を覚えている。 何年一緒に居たのかわからないそんな代物だ。 母がそんな何年も使い込んだ汚くなったヌイグルミを見ると「汚れてきたないから捨てるわね。」 気管支ぜんそくを患っていた僕に母が気付かった結果、古く汚くなったヌイグルミを捨てようと思ったのはなんとなくわかった。 内心、そんな古い友人の様に傍に居続けてくれたヌイグルミと別れるのは嫌だったのだが母の気持ちも分かるし、自分の病気に関わる事なら仕方ないと寂しさはあったが別れを決断する事は出来た。 その日の夜にはカルガモの古い友人は僕のマクラ元には居なくなった。 朝、 学校に向かうため家の扉を開けた目の前に僕の古い友人は転がっていた。 母がゴミに出そうと外に置いたまま忘れたのだと思い気にする事もなく学校へ向かう。 帰宅した。 母から変な事を質問される。 「あんたそのヌイグルミ拾ってきたの?」 「へ?」 「母さんがゴミに出し忘れたんじゃないの?」 そんなやり取りをした。 母は僕の目の前でゴミ袋に古い友人を詰め込むと袋の口を固く縛りゴミ出しに行った。 次の日の朝、登校しようと家の扉をあけると見慣れない茶色毛で覆われたメタボな猫が居た。 僕の家は団地の5階で階段で上がることも可能だが基本的にエレベーターで登り降りするのが日常だ。 なんで5階に猫がいるんだ? 何処の家の飼い猫? 無視してエレベーターに向かうのだが見過ごせない物がそこにはあった。古い友人のカルガモのヌイグルミ。 猫が持ってきたのか? 気味が悪いのやら不思議な出来事に遭遇した事を母に話さずには居られない。 すぐさま家に入って母を呼びつけた。 「おかあさーん!」 何を説明する訳でもなく母の手を引き玄関に連れていく。 母もまさか!?と察したような顔をした事覚えている。 母はその事自体に怖がる怯えるわけではないが その奇妙な出来事に 「不思議な事があるなあ、、」そんな表情だ。 僕は学校に遅れそうだったのでその現場を母に預けて登校した。 帰宅して 僕の古い友人は 僕の家にはいなかった。 朝を迎え まさか3度も古い友人が帰ってくるそんな事は起こりえないだろう、、 だけど扉を開けるのが少し怖い。 僕の直感が扉を開けるのをためらった。 母を呼び、その不思議な不安心を伝えると 母は「もう絶対に戻って来ない。」そんな自信に満ちた顔を無言で僕に向けた。 その自信が何処から来ているのかまったくわからない僕は母に扉を開けてもらう。 扉をゆっくり開け半開した時に母は大きな声で叫んだ! 「きゃああああ!」 始めて聞く母の本気の恐怖からくる叫び。 扉をすぐさま閉める。 ただ扉の向こうに古い友人がいただけなら母はきっと恐怖から叫ばない! それ以上の恐怖が扉の向こうにあったのだ。 母は扉の前 、 玄関の大量に置かれた靴の上でへたり込む。 何があったのか母に尋ねても母は無言のままだ。 小学生の息子に対し、 その恐怖を説明する事を恐怖で思考を停止してるような状況の中でも幼い我が子に言うべきではないと思ったのだろう。 母は一度リビングに戻り ダイニングテーブルのイスに座り放心状態になる。 そんな状態の中、母はどの様にこの恐怖を打開するそんな事を考えているのだろう。 冷蔵庫から僕は自家製のよくある麦茶を取りだし ガラスのコップに麦茶を注ぎ呑んでいると、 母も麦茶を注ぐ様に僕に無言の要求をしたので僕の呑んだガラスコップに麦茶を注ぐ時に母の前に置いた。 それからどれくらいの時間ダイニングテーブルで過ごしたのだろう。 母に何があったのか尋ねる事でなんか怒られてしまうような空気感が漂っていたので尋ねる事も扉を開けることもどちらも出来ない僕。 母はようやくダイニングから立つと電話をかけた 数分後、家の呼鈴がなり誰かが家に来た。 同じ団地に住むママ友数人が駆けつけた。 扉を開けた玄関の前 フロアには大量にこぼれた血液の後があった。 ママ友数人で処理してくれたらしい。 母はママ友数人に事情を説明した。 扉の前に四肢がバラバラに細かく切断された猫が死んでいた。 それだけならイタズラの可能性もあったがどうやら母が放心状態になったのにはそれに思い当たる事があったらしい。 「昨日、ヌイグルミを裁ちバサミで細かく切って捨てた。」 そう言った。 猫の遺体は お線香をあげ供養した。 もう一つ供養するつもりだった切り刻んだヌイグルミはゴミ収集されて帰ってこない。 その後数年して、僕は小学校6年の時に転校した。 同じ学区。引っ越し理由はわからない。 中学に入り、コックリさんが流行った。 僕は怖がりなので友人とクラスでその遊びには参加しなかった。 夏休みに入り 中学生の僕は様々なジャンルの夏休みの宿題達 数学の計算 漢字の書き取り練習 社会のレポート 日記 自由工作 コタツ机にそれらの宿題を広げながら結構精神的に嫌になってきていた。 ふとそんな宿題をやりながら 思い出してはいけない事 これから恐怖で頭がおかしくなりそうになる出来事を体感する事になる。 コックリさんコックリさん 教科書の文字列を開きながら 漢字の書き取り練習しながら 頭によぎってしまった。 大量の文字を見ているとなんだか集中力が欠けて頭がボーっとしてきてそんなクラスで流行ってた遊びを思いだしてしまった。 すると書き取り練習をしていた僕の右手の力をすっと抜いてやると右手が勝手に動きだし、 持っていたシャープペンシルで丸を書く 「は」○ 「い」○ 右手の力を抜くと勝手に動きマルを始める。 たしか、作業の途中で辞めると呪われるなんて話をクラスでしていた気がする。 心のなかで 帰ってくださいと 願う しかし 力を入れない右手は、、なぜか 「い」○○ 「え」○ となぞる。 途中で辞めると呪わる。 何も考えないでペンを立てて離さないようにしていると漢字の書き取り練習を無意識の右手は始める。 点線をなぞると綺麗に漢字がかける そういった感じのものだったとおもうが、 それを無意識の右手は勝手に動き書き取りを繰り返し一段また一段どさげ動き出す。 心のなかで 帰ってください と何度願う 「い」○○ 「え」○ ゆっくりと右手が文字を探しマルをつける。 怖くなり 紙からシャープペンシルを引き剥がす それから夏期講習で教室でペンをもつ時も、 布団で眠りにつく無意識になるときも 僕の右手は意識と反して動いてしまう その事に恐怖を覚えてしまい。 自分がどのように呪われて死ぬのか怖くて怖くてしかたがなかった。

後日談:

  • 結構ガチ目にあった記憶。

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