
長編
Zトンネル
シュン 2017年12月20日
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これは、私が実際に体験した話です。文章にするのは下手ですが、
なるべくリアルに描きます。
私は幼いころから、多少霊感があったようで、
たまに金縛りや、霊を見ることがありました。
高校卒業後、地元で就職し、仲良しでかなり馬鹿な仲間たちと毎週のように遊んでいた。
僕も友達たちも怖いのが好きで、よく【呪いのビデオ】をレンタルして一緒に見ていた。
私は、ホラー映画等の作り物に関しては大丈夫なのですが、呪いのビデオに関しては一部で結構ヤバイものがあり、
見た後に金縛りにあったり、吐き気や頭痛がしたり、ヒドイときは出てきてしまったりするので、途中で強制的に終了させることがありました。呪いのビデオを見ている人は気を付けてくださいね。
そんなことはさておき、
ある日、いつものメンバーでドライブしている時に、ホラー映画すらまともに見れないビビりの後輩が、
「心霊スポットに行こう!」と言い出した。私はおかしいと思い反対したが、
みんなは、後輩がビビる姿が面白そうと言い結局行くこととなった。
過去に行った場所は噂だけで、危ない目にあったことが無かったから大丈夫だと思っていた。
しかし、今回行く心霊スポットは、A県では有名なZトンネル。一番危険と言われている場所だった。
ビビりの後輩が言い出した時点でおかしいのは何となく分かっていた。
完全に呼ばれている!私は、そうとしか思えなかったのだ。
その場所にはこんな噂があった。
・強姦された女性がそのトンネルで置き去りにされ、自殺した。
・行くときは車の座席を埋めないと霊を連れて帰る。
・トンネル内で停車しクラクションを鳴らすと何かが起こる。
・すぐ近くに神社があり、そこが一番危ない。
・女の霊が出る。
今ざっと思い出すだけでこのぐらいある。テレビでも取り上げられたほどの場所だ。
みんな、わくわくして変なテンションになっている。
そして道案内を呼びだし。満席にしてZトンネルへ向かった。
私の車だったが嫌な予感がしたため友達Tに運転させ、私は助手席。。。
山道のせいかカーブが多い、対向車も全く来ない、そして目的地の近くなってくるとほぼ真っ暗だ。
向かっていると途中、車酔いもしたことが無い私は、頭痛と吐き気がしてきた。
行こうとしている場所ってマジでヤバイかも。そう思っていた。
みんなは元気に話をしている。平気なようだ。
そろそろ吐きそう。そう思った瞬間、目的地についた。
トンネルは出口が見えるほど短かった。
「えー、たいしたことねーじゃん」
みんながっかりしていたが、
私は、すごい嫌な感じがした。霧がかかっている。さっきまで普通だったのに。。。
みんなはそんな事にも気づけない。
「とりあえず通るか」Tがゆっくり車を進める、みんなトンネルの周りを見渡しているが私は地面だけをみていた。
赤い血のようなものが広がっているのに気付いたからだ。みんな気づいていないのだろうか。
そんなことを思っているうちに出口まできていた。
「さっき地面に血がなかった?」私が聞くがみんな見ていないという。
そして、もう一度通ることに。。。
「あれ、無くなっている。気のせいかな。。。」2度目は私も何も見えなかった。
さっきは確かにあったのに。
とりあえず、トンネルの近くの空いているスペースに停車することになった。
その時、「近くの神社いこうよ!」
言い出したのは、まさかのビビり後輩だった。みんな耳を疑った。
神社が一番ヤバイというのを聞いたことがあったからだ。
こいつはさっきから様子がおかしい。びびりの発言ではないのだ。
「行きたいならお前ひとりで行けよ!」
私は、断ると思い、強めに言った。
「行ってくる」そう言い出すと車から急に降りて歩いて行ってしまった。
「どうせ、すぐに帰ってくるでしょ。ビビりだし」みんなのん気に笑っている。
それから5分ぐらいたっても戻ってこない。
私は呼び戻しに行こうと思っていたが、頭痛と吐き気が襲ってきてそれどころではない。
助手席のドアを開け顔だけ外にだし地面に少し吐いてしまった。
そのタイミングで、ビビり後輩が返ってきたのだ。しかも、全力疾走、顔色も悪い。
戻ってくるなり車に飛び乗り、
「足をつかまれた!!早く車をだして!!」と言った。いつものビビりだ。
嘘なのか、ホントなのか分からないが、空気が明らかに重い。
「帰ろう。ここは危険すぎる。」私が運転手に言う。
みんなもさすがに顔が引きつっている。
Tが車を出そうとしない。。。。今度はお前かよ!!
「おい!早くしろ」Tの腕を強くつかみ、私は大きな声でいった。
Tは何も言わずにゆっくりと車を出す。
帰るにはもう一度トンネルを通らなければならない。
その時、
「あっ!!見て!猫がいる!!」
道案内の子が前を指さした。トンネルの入口に猫が座っていた。
その猫は真っ白くとてもキレイだった。でも違和感しかない。
「あれは、猫じゃねー!!止まるな」
普通に考えて、こんな民家もない山にあんなキレイな真っ白い野良猫がいるわけがない。
動かずにこちらをじっと見つめていた。足止めでもしているような感じさえする。
Tは、言うとおりに猫を無視しトンネルに入っていった。短いトンネルだもう大丈夫だろう。
そう思った時だった。
「プーーーー!!プーーー!!」Tがクラクションを鳴らしだしたのだ。
「おい!!何してんだよ!!」みんなちょっと怒りだす。
「わかんない」Tはそう言いながら。普通に運転している。
あとから聞いたが本当に無意識だったらしい。
とりあえず、これ以上は危険と判断し。ゆっくり運転してこの場から離れた。
離れるとTも普通に戻っていた。
コンビニによって少し休んで、時間的に夜中だったため、解散することにした。
道案内の友達から家に送る、つぎは、ビビりの同級生。
そして、後輩のビビりを降ろし。
Tと俺だけなのだが。。。。後ろの席に誰かが乗っているような気配がする。見なくても分かる存在感だ。
「満員でも連れて帰るじゃねーか」私が小さい声でいった。
「え?やっぱりか」Tも感じていたようだ。
お互いに一人は怖いため、Tの家に泊まることにした。
T家に上がり、誰もいない居間に二人で入った時に、
「なんか足がちくちくする。」Tが意味不明なことを言い出した。
すぐに靴下を脱ぎだした。
Tが今日はいていた靴下は、私が新品を貸したものでその日初めては使用したものだった。
そして、靴下を逆さにしたら小さい何かが落ちたのだ。
それを見て二人とも言葉を失った。
なんと、新品の靴下から手の爪が出てきたのだ。
切った爪ではなく女性の手の指にあるような細い爪だった。ありえない。。。
私たちはこれを、どう処理するかわからなかった為、ライターであぶって外に捨てた。
これで大丈夫だろ。そういうことにした。
「そろそろ寝ようぜ!」私は体調も良くないし、忘れたいのもあり早く寝たかった。
そして、寝ているTの家族を起こさないように、静かにTの部屋に行った。
二人とも無言のまま眠りにつこうとしたその時、Tの母が起きて部屋から出てくる音が聞こえる。
トイレかな?なんて思ってたら、Tの姉の扉を開け、
「あんた何か変なことした?怖い夢を見たんだけど」と言い出した。
私とTは顔を見合わせた。
Tの母は霊感が強いのを忘れていた。私たちが帰ってきていることを知らないので姉が疑われたようだ。
「完全に俺たちのせいだな」私が静かにTに言うとTは黙ってうなずいた。
それから、二人は眠りについた。
そして、気付いたら昼頃だった。Tも起きたようだ。
「昨日はやばかったな!!」私はTを見て言った。
Tは、私の顔を見て目を見開いている。
「どうした?」ときくと
Tは何も言わずにケータイで写メを撮って見せてきた。私は体中に鳥肌が立った。
口からダラーっと血が出ていたのだ。すぐにシャワーをかりた。顔を洗っていると。
左腕にピリっと痛みが走った。腕に切り傷ができている。細い尖ったもので切り付けられたような傷だ。
おかしすぎる。口も切れていないのに、なぜ口から血がでていたのだろうか。過去に一度もこんなことはなかった。
それに、車からも降りていないし腕が切れるようなことは全くしていない。切れたら気づくはずだし。
私は、次の日の仕事が早いため。家に帰って休むことにした。
Tも含め自分以外はなにもなかったみたいだが、私だけ被害を受けていた。
寝ようと思ったら金縛りにあい、「はははははは」と女の高笑いが長時間聞こえたり、
普段ないのに頭痛や吐き気。動くはずのないコンクリートのブロックが誰も触ってないのに階段から転がってきて足を怪我をしたり。飲みに行った先の店員が霊感がかなり強く、私を見るなり女の人が憑いてると言ってきたり。。ほかにもいろいろ。。。。
こんな事が他にも頻繁におこっていた。。
友達たちは心配して「お祓いにいけ」と言ってきますが、大丈夫だと思い行っていません。
私は不思議と怖くなく、気が強く明るい性格のため、霊がいなくなると思ったのです。
最近は何も起きないので大丈夫みたいです。
しかし、この話を他の人に話すと何か良くないことが起きたりします。
これを読んだあなた、心霊スポットには行かないことです。
私はこの件があってから一度も行っていません。
後日談:
- 心霊スポットではないですが、他にも多く体験しております。 要望があれば投稿します。
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