
中編
飲み会
匿名 3日前
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私はとんでもない勘違いをしていた。
見てはいけなかった。
≪さっきのサラリーマンを≫
改札付近を見渡す。彼は居ない。
チラリと横目で隣で壁にもたれ掛っている人を見る。
この季節には合わない紺色のロングコート
間違いない。こっちが”ナニカ“だったのだ。
気付かないフリをするのにスマホをいじる
横から声がする
≪寒い…あぁ寒い…寒いよ…≫
緊張と恐怖で身体が震えそうになる。
≪寒い…何でこんなに寒いんだ…寒い≫
聞こえる声はだんだん大きく荒くなる。
声をかき消すためにイヤホンで音楽を聴く
≪~♪……寒い…寒いよ…≫
音楽に声が混ざりだす。
額に汗が滲む。声をあげそうになる。
ア『(早く!!早く来て…!!)』
目をぎゅっと瞑り俯いていた。
すぅーと隣から気配が無くなった。
イヤホンを外したその時
≪本当は聴こえているんだろう?≫
≪寒いですよね?・・・ねぇ!!!!≫
怖くて怖くて気がおかしくなりそうだった
うっすら目を開けて見ると
目の前で俯く私を覗き込んでいるのが分かる
ア『もうダメかもしれない…』
不意に肩を叩かれる。
俺「おい!何してんの?」
そんなときに俺が来た。
顔をあげるともう彼は居なかったらしい。
§
ア『って事があったのよ…』
そう話すアスカはずっと
寒い・・・寒い・・・と言いながら熱燗を呑んでいた。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(1件)
- 怖いです!あ