
長編
篠原
しずく 1分前
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ここが幽霊でるとこ?」と勝手に入って行きます。女子も入っていきました。それに続いて僕とHも門をくぐりました。
表札には「篠原」と立て掛けられていました。その家は他の家と違って電気はついていませんでした。
庭から物音がすることに気付いたのは女子の一人でした。勝手に入ってたら怒られるな、と思って出ようとすると、Hが「あっちに行こう。」と言い出しました。「ふざけんなや。」IがHに向かっていいましたが。
女子やHはすでに物音のする方向に向かっていて、Iも僕もしぶしぶそこに歩を進めました。
そういえば、人に会うのこれがはじめてかも・・・と思っていましたが、真夜中だしこんなものだろうかと思い、気にしませんでした。
庭を少し歩くと人がいました。「第1村人発見じゃね?」とIが僕にいってきます。あれは幽霊じゃねえだろ、と考えながらHに尋ねました。
Hの顔が異常でした。鼻息はフーフーと荒く、汗が傍目からでも分かるほど流れていました。足が震え始め、次第には歯を鳴らすようになりました。
Hの目線に合わせて頭をスライドさせてもそこには後ろ向きにかがんでいる人がいるだけ。かがんでいる人は古い花柄のワンピースを着ていて、肩にかからないほどのパーマをかけていました。
この人も昭和みたいだな。というのが第1印象でした。
その女の人は右手を振りかざし、そのまま目の前の地面に手刀よろしく右手を振り落としていました。そして、女の人の向こうにはマンホール4,5個分くらいの穴がぽっかりと開いていました。
正直、明かりもついてなかったので、女の人がなにしているのかわかりませんでした。
穴にもなにがあるのかさっぱりです。
黙々と作業している女の人を後ろから眺めている6人の男女。
隣の家からは、「りんごかわい~や~かわいやり~ん~ご~」とかなんとかと歌っている女の歌手の声。
なんだこれは、と一人で苦笑していると突然女の人の周りが明るくなりました。その後にパシャっというカメラのシャッター音。
「ああ、まちがってIがカメラを押しちゃったんだな。」と理解する前に僕の頭のなかは目の前の光景に引き付けられました。
女の人の右手には大振のナタがあり、光りでなぜか赤茶色に反射しました。それよりも息を呑んだのは穴の中の光景でした。
一瞬の光りでも僕の目はそれを認識しました。
バラバラの手が、足が、指が、胸が、破れた服が、大きい額縁めがねが、頭皮が、髪の毛が見えました。
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- 富山県立山か、、、近い、、、びびり
- こんな話があったらヘリコプター飛んで全国ニュースになってるよ。Free style
- 話を広めるだけではこちらが一方的に女を知っているだけで、女はこちらのことは知らない訳だよね? 女が記憶しないと話を広めても意味がないのでは?エチルメチルケトン
- 友達生贄にするとか最低の人間だ。 しかもそれ広げようとしてるし。 自己責任ネタはいつもこのパターンやけど、話聞いて女がくるんなら 友達は行く必要なくね?みんなに 怖い話して時間稼ぎすりゃいいやんwあ