
中編
ぶつからない頭
匿名 2日前
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これは、いまから16年ほど前の本当にあった嘘のような出来事です。
その日は、友達2人とカラオケに行きました。
途中から女の子友達も合流して盛り上がった結果、
時間は午前3:00を過ぎていました。
騒ぎすぎたのか、私はすでに眠くなっていましたが、友達2人を家まで送らなければならなかったので、眠たいのを我慢して運転していました。
カラオケから自宅までは40分ほど。
私は20分ほどで町外れの田舎道までやってきました。
そこからはただ道なりに進む道路が続くため、かなり飛ばして運転していました。100キロは越えていました。
そして、地元で噂のトンネルに近付いたあたりから
かなりの濃霧になり50メートル先も見えないほどになっていました。
出る出るとは聞いてはいましたが、自分自身もほぼ毎日
そのトンネルを通る為、なれていましたし、そこでは何も見たことも無かった事もあり、「相変わらず気味が悪いなー」と思う程度で、スピードを緩めること無く運転していました。
トンネルを通過していると、助手席の友達が「もうここまで来たんだな!相変わらず飛ばすねぇ!ハハハハッ」なんて話をしながら走っていると、トンネルを抜けた次の瞬間…
女性の頭が対向車側から飛んで来たのです。
私は「うわっ!?」と急ブレーキを踏もうとしましたが、瞬時に異変に気付き、ブレーキを踏むことやめました。
ブレーキなんて踏む必要がなかったのです。
右から運転席のフロントガラスに向かって飛んで来ている女性の頭は、100キロを越えている車と一定の距離を保ったままゆっくりと左に流れる様に移動しているのです。
明らかに首から下が無く、青白い顔をした髪の長い女性の頭。回転するわけでもなく、ゆらゆら動くわけでもなく、ただそこにいてこちらをじっと見ているのです。
怖すぎて声も出せなくなった私は、運転しながら助手席の友達の太もも辺りをポンポンっと叩き、伝えようとしましたが、私が言葉を発する前に友達は首を2回ほど縦に振り〈見えているよ〉と私に伝えてきたのです。
先ほどまでバカ話をしながら騒いでいた2人が
急に静かになった為、後部座席の友達も異変に気付き「おい!おいって!どうしたんだよ!!」と問いかけて来ますが前の2人は構ってる余裕なんかありませんでした。なぜならその時もまだ頭は距離を保ったまま目の前にいるのですから…
その状態が2分ほどはあったでしょうか…
すーっと左
後日談:
- ありきたりな話ですが そのトンネルが出来る前までは横の川岸を走らなければいけなかったらしく、夜中の走行時にルームミラーを見ると後部座席にうつむいた女性が乗っていて 川岸を離れると消えていたと言う話が よくあったそうです。
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- 北海道の池田町の千代田堰堤と言う場所ですちんぺー
- 北海道の池田町の千代田堰堤と言う場所ですちんぺー
- 恐ろしいですね。 そのトンネル行ってみたいです!ジブラルタル