
子どもって時々、大人には見えないものが見えるって言うじゃないですか。
幽霊とか、妖怪とかそういうのじゃなくて。
自分が想像したものが実在してると思ったり、
ぬいぐるみや人形が生きてるって思ったり。
今日は、そんな子ども時代の話。
幼稚園や小学校ってよく工作だったり絵本を作ったりするじゃないですか。
図工や国語の授業の中で、私は小学1年生の国語の授業の時に図鑑を作ったんですよ。
私は図鑑のテーマに乗り物を選びました。
まぁ、小学生が図鑑を作るって言ったら、恐竜だったり乗り物だったりになりますよね。
パトカーや消防車、クレーン車とか、そういう乗り物の絵を描いて、その下にどういう役割があるのかなど、簡単な説明を書いた図鑑でした。
そして、みんなが作った図鑑を、それぞれ近くの人でグループを作って発表することになりました。
みんなは大人の仕事図鑑だったり、植物図鑑だったり、それぞれ個性のある図鑑を作っていました。
絵が上手な人や説明がやたら詳しい人。
自分の作品の発表と他の人の発表を聞くのは
とても楽しかったことを覚えています。
さて、部屋の片付けをしていたら、ふとその図鑑が出てきました。
「こういうの作ったなぁ」
なんて思いながらふと図鑑の裏を見ると
文章が書ける大きな付箋が4枚貼ってありました。
そこには友達からもらったであろう図鑑の感想が書いてあります。
小学生レベルの感想なので、
「この新幹線を知っていてすごかった。」
「説明がわかりやすかっただ。」
それくらいの感想です。
ただその感想の下に書いてある名前に私は疑問を持ちました。
聞き覚えのある名前が1人もいないのです。
「あれ、こんな人いたっけ」
私の小学校は同学年が60人程度しかいないような学校だったので、同級生の名前はほとんど覚えています。
しかし、1人も覚えている名前がない。
私は卒業アルバムを出して確認しました。
そこに名前が一致する人はいませんでした。
親に聞いてもわからずじまい。
「S君は妄想が好きだったからその名前の人たちは妄想の中のお友達なんじゃない?」
なんて母は言いました。
自分が書いた作品が、誰からも褒めてもらえなかったから、自分で他人のふりをして感想を書いたとでもいうのでしょうか。
いやいや、そんなはずはない。
だって、全部筆跡が違うから。
くぼたのどかさん
のだまなみさん
わたなべいっせいくん
山本あきらくん
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