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長編

三つの選択

匿名 4日前
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手に地球儀があり、左手にはまた寝袋があった。 僕は足早に紙切れを拾うと、そこにはこうあった。 『3つ与えます。 ひとつ。右手の地球儀を壊すこと。 ふたつ。左手の寝袋を撃ち抜くこと。 みっつ。あなたが死ぬこと。 ひとつめを選べば、出口に近付きます。 あなたと左手の人は開放され、その代わり世界のどこかに核が落ちます。 ふたつめを選べば、出口に近付きます。 その代わり左手の人の道は終わりです。 みっつめを選べば、左手の人は開放され、おめでとう、 あなたの道は終わりです』 思考や感情は、もはや完全に麻痺していた。 僕は半ば機械的に寝袋脇の拳銃を拾い撃鉄を起こすと、すぐさま人差し指に力を込めた。 ぱん、と乾いた音がした。ぱん、ぱん、ぱん、ぱん、ぱん。 リボルバー式の拳銃は6発で空になった。初めて扱った拳銃は、コンビニで買い物をするよりも手軽だったよ。 ドアに向かうと、鍵は既に開いていた。何発目で寝袋が死んだのかは知りたくもなかった。 最後の部屋は何もない部屋だった。 思わず僕はえっ、と声を洩らしたけど、ここは出口なのかもしれないと思うと少し安堵した。やっと出られる。そう思ってね。 すると再び頭の上から声が聞こえた『最後の問い。 3人の人間とそれを除いた全世界の人間。そして、君。 殺すとしたら、何を選ぶ』 僕は何も考えることなく、黙って今来た道を指差した。 するとまた、頭の上から声がした。 『おめでとう。 君は矛盾なく道を選ぶことができた。 人生とは選択の連続であり、匿名の幸福の裏には匿名の不幸があり、匿名の生のために匿名の死がある。 ひとつの命は地球よりも重くない。 君はそれを証明した。 しかしそれは決して命の重さを否定することではない。 最後に、ひとつひとつの命がどれだけ重いのかを感じてもらう。 出口は開いた。 おめでとう。 おめでとう。』 僕はぼうっとその声を聞いて、安心したような、虚脱したような感じを受けた。とにかく全身から一気に力が抜けて、フラフラになりながら最後のドアを開けた。 光の降り注ぐ眩しい部屋、目がくらみながら進むと、足にコツンと何かが当たった。 三つの遺影があった。 父と、母と、弟の遺影が。 これで、おしまい。 彼の話が終わった時、僕らは唾も飲み込めないくらい緊張していた。 こいつのこの話は何なんだろう。 得も言われぬ迫力は何なんだろう。 そこにいる誰もが、ぬらりとした気味の悪い感覚に囚わ

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  • ようは意味怖じゃねーか
    真実を知る者
  • これって家族じゃなくてその場にいた人たちの遺影だったってこと?
  • つくり話じゃなかったのか。
    ゆーへー
  • 他のであったよ
    つまらなければ 怖くない に一票^^
  • これは男がノイローゼにでもかかっており、家族を してしまった話。謎の声は幻聴
    よろま
  • 怖い話をマンガで楽しむアプリにもあったよ
    ケビーニョ
  • あ!この話ユーチューブにあったよ!
    あいこ
  • 本当は実際の話で、母、父、弟を○してしまったと...怖いですね
    わいわい!
  • スゴく不思議な話‼️
    ブルー
  • 本当は、実際の話だったってことですかね...
    みさやん
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