本当にあった怖い話

怖い話の投稿サイト。自由に投稿やコメントができます。

長編
三つの選択
三つの選択
長編

三つの選択

2016年8月16日
怖い 1,392
怖くない 1,221
chat_bubble 13
76,856 views

今日はエイプリルフールだ。特にすることもなかった僕らは、

いつものように僕の部屋に集まると適当にビールを飲み始めた。

今日はエイプリルフールだったので、退屈な僕らはひとつのゲームを思い付いた。嘘をつきながら喋る。

そしてそれを皆で聞いて酒の肴にする。

くだらないゲームだ。

だけど、そのくだらなさが良かった。

トップバッターは僕で、この夏ナンパした女が妊娠して実は今、一児の父なんだ、という話をした。

初めて知ったのだが、嘘をついてみろ、と言われた場合、人は100%の嘘をつくことはできない。

僕の場合、夏にナンパはしてないけど当時の彼女は妊娠したし、一児の父ではないけれど、

背中に水子は背負っている。

どいつがどんな嘘をついているかは、なかなか見抜けない。見抜けないからこそ、楽しい。

そうやって順繰りに嘘は進み、最後の奴にバトンが回った。

そいつは、ちびり、とビールを舐めると申し訳なさそうにこう言った。

「俺はみんなみたいに器用に嘘はつけないから、ひとつ、作り話をするよ」

「なんだよそれ。趣旨と違うじゃねえか」

「まあいいから聞けよ。退屈はさせないからさ」

そう言って姿勢を正した彼は、では、と呟いて話を始めた。

僕は朝起きて気付くと、何もない白い部屋にいた。

どうしてそこにいるのか、どうやってそこまで来たのかは全く覚えていない。

ただ、目を覚ましてみたら僕はそこにいた。

しばらく呆然としながら状況を把握できないままでいたんだけど、急に天井のあたりから声が響いた。

古いスピーカーだったんだろうね、ノイズがかった変な声だった。

声はこう言った。

『これから進む道は人生の道であり人間の業を歩む道。選択と苦悶と決断のみを与える。

歩く道は多くしてひとつ、決して矛盾を歩むことなく』

って。で、そこで初めて気付いたんだけど僕の背中の側にはドアがあったんだ横に赤いべったりした文字で

『進め』

って書いてあった。

『3つ与えます。

ひとつ。右手のテレビを壊すこと。

ふたつ。左手の人を殺すこと。

みっつ。あなたが死ぬこと。

ひとつめを選べば、出口に近付きます。

あなたと左手の人は開放され、その代わり彼らは死にます。

ふたつめを選べば、出口に近付きます。

その代わり左手の人の道は終わりです。

みっつめを選べば、左手の人は開放され、おめでとう、

あなたの道は終わりです』

めちゃくちゃだよ。どれを選んでもあまりに救いがないじゃないか。

馬鹿らしい話だよ。でもその状況を馬鹿らしいなんて思うことはできなかった。

1 / 4

後日談:

後日談はまだありません。

アバター 001_001

はじめまして、よろしくお願いします。

投稿数 7
怖い評価 6.3k
閲覧数 301k

この怖い話はどうでしたか?

f X LINE

chat_bubble コメント(13件)

コメントはまだありません。

0/500

利用規約をよく読んで、同意の上でコメントしてください。

・連続コメントは禁止しておりますが、新規登録・ログインすることで、連続コメントも可能となります。

お客様の端末情報

IP:::ffff:172.30.2.33

端末:Mozilla/5.0 AppleWebKit/537.36 (KHTML, like Gecko; compatible; ClaudeBot/1.0; +claudebot@anthropic.com)

※ 不適切な投稿の抑止・対応のために記録される場合があります。

label 話題のタグ

search

【参加型】投稿企画・タイアップ企画

  • 禍禍女
  • 心霊スポット
  • 意味怖

一息で読める短い怪談

読み込み中...

じっくり染み込む中編怪談

読み込み中...

深夜に読むと戻れなくなる長編怪談

読み込み中...
chat_bubble 13