
長編
ロリコン幽霊VSお姉ちゃん
けいすけ 3日前
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の方へ、作業着姿の男性に手を引かれて出ました。
一瞬しか見えなかったけど、頭は丸坊主で四十代くらいの男性でした。
キリッとした目元が印象的な男性。
「さ、お母さん達の所にいきなさい。」
優しく頭を撫でられ泣きべそをかいた顔で母と弟の元へ。
泣き顔をからかう弟達とは違う顔色の母。
事の顛末を語ると一瞬怒りの形相を目に浮かべた母はチラリと出口を睨み付けたが、直ぐに優しい笑顔になった。
つられて出口に目を向けると、さっきの男性と女性が優しく微笑み消えた。
「さ、1人で頑張ったご褒美にお菓子買ってあげるわ。」
母の一言でテンションが上がる私達姉弟。
お化け屋敷事件で祖父母と父に笑われたが、男性の体温が冷たかった事を話すと父と祖父母は凍りついた顔をした。
その理由はそれから四年後に亡くなった祖父の身体が教えてくれた。
お化け屋敷事件の晩に夢を見た。
助けてくれた男性に似た顔立ちの男性達と助けてくれた女性と母とそっくりの女性達は怒りの形相で手に棒やら刀やら竹刀やら長い刀がついた鉄砲を持つ兵隊さんの集団に囲まれてボロボロ姿の男性がいた。
「まだ小学五年生の曾孫に手を出しましたね…。許しませんよ。」
叔父とそっくりの男性は冷たい表情をして怒りを顕にしていた。
ボロボロの男性は怒りの形相の集団に連行されていった。
「もう大丈夫だよ。怖かったね。」
その声を聞いた私は目を覚ますと枕元に座る優しい笑顔を浮かべた着物姿の女性を見た。
若い頃の母に少し似ていた。
夏休みが終わり、お化け屋敷最終日の日に偶々通院した帰りにお化け屋敷に母と行くと出来事の話をスタッフさんにした。
出口は真っ直ぐ伸びた壁伝いだったから空間何て無かった事、ましてや鏡何て置いてなかった事と出口にお化け役の男性何て存在していなかった事を聞いた。
「お化け屋敷はたまに本物が入るのかもね。」
「あんまり可愛いお嬢ちゃんだから変態さんの幽霊が来ちゃったのかな。」
スタッフさんの言葉を聞いた母は私の頭を撫でながら言った。
「お盆にちゃんとばあちゃん家でお仏壇にお線香とお菓子を子供の頃からあげてるもんね。だから助けに来てくれたんだね。」
…お化け屋敷事件があった後のお盆に母方祖母の家へ泊まりに行き、仏間の遺影を見て驚いた。
助けてくれた男性の写真が真ん中に飾られていた。
他の遺影も夢の中に出てきた顔触れ。
…遺影の中の方々に手を合わせた。
母方祖父と曽祖父母と高祖
後日談:
- シゲキックスを御供えした晩に夢の中でシゲキックスの酸っぱさに各々面白い反応をくれた祖父母軍団をみて笑う小学五年生の私と叔父と祖母でした。 「昔のお年寄りにはきついと思うわよ。」 「シゲキックスは美味いよな。」
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- 祖父の身体が教えてくれた?んーどういう意味ですか?みみみ