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私達と一緒にいる
長編

私達と一緒にいる

匿名 2016年10月24日
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あの携帯電話の件の夜、友人たちと近くの小さなレストランで夕食を取っていたが、もちろん話題はあの携帯電話にかかって来たもう一人の二グラちゃんの話でいっぱい。 私も最初は鳥肌を立たせながら笑ったりガクガクしたりしてみんなと話をして盛り上がっていて、正直『面白い』という気持ちも半分あったかも知れないが、やっぱり怖かった。 気味の悪い電話だったし、物理的に考えて、誰も触ってない携帯電話から電話なんてかかってこないし・・ ましてや、二グラちゃんの声でかけて来たのだから、おかしいの領域をこえてた。 今はみんな笑いながら話したり、恐怖体験談まで持ち出して夢中になって話してるけど、 もう時間はそろそろ22時になろうとしているし、みんなだって私と同じように怖いって感じてるはず。 みんな帰り道は大丈夫なのだろうか・・ きっと怖い怖い言って二グラちゃんとか私の部屋に泊まりたいとか言ってくるんだろうな。 でも無理。さっきあんな事があったんだもん、二グラちゃんを私の部屋に泊めるのは無理。 そう心の中で思っていた。 食事も済み、そろそろ帰ろうという話になった。 ゲイ君、 チャイナ君、 おデブ君、 ファニーちゃん、 の4人はここの街の住人なので寮に住んでいない。 4人はバスで帰った。 この日に限って車でいつも大学に来るチャイナ君の友人はいない。 ボインちゃんとノッポちゃんと二グラちゃんと私はというと・・・ ボインちゃん「私ちゃん大丈夫?部屋に一人?怖いんじゃ無い?」 怖いけど怖いって言ったらついて来るでしょ? そして私の部屋で寝るでしょ? 一緒にいてほしいけど、二グラちゃんだけはぶくのもいけないし・・・ 私「ううん、大丈夫。ジョナ君が私のとこに来る事になってるの。」 ボインちゃん「私ちゃんの家に泊まってくれるの?」 私「うん。」 本当はそんな約束してない。 でもごめんね、今日はもう二グラちゃんとこれ以上一緒に居たく無い・・ 私はスマホでジョナ君にチャットした。 『今大学の門の前にいる。迎えに来て。』 ノッポちゃん「じゃあ、私達行くね?大丈夫?」 私「うん、全然大丈夫だよ。もう遅いし、明日も学校あるから、みんな行っても良いよ。ありがとう。」 二グラちゃん「じゃあ、先行くね。明日ね!」 私「また明日ね!おやすみ!」 ノッポちゃんと二グラちゃんとボインちゃん達が帰って行った。 私のスマホが鳴る。 彼からだ。 『ok』 彼を待っている間、怖くは無かった。 門には警備員がいるので、心細くも無い。 数分してすぐにジョナ君が遠くから姿を現した。 そのジョナ君の姿を見るとどうしても気持ちが高鳴る。 歩き方といい、身長といい、影といい、今まで怖かったはずなのに、もう彼に会えて嬉しいという甘い気持ちに変わっていた。 嬉しくて私の顔はニヤニヤ←w ジョナ君「Hi.」 笑顔でそういうジョナ君の顔は甘くて大好き←w 私「Hi. ごめんね、急に迎えに来てだなんて・・」 私達は寮に向かって歩いた。 他愛のない会話をしながら、こんな事を聞いてみた・・ 私「ー。ねぇ、二グラちゃん携帯持っていってなかった?あるいは誰かと電話で話してたり?」 ジョナ君「二グラちゃんは携帯持ってなかったよ。部屋に入った時もノートとペンだけだったし持ってるの。後ずっとミィーティングだったからみんな誰も携帯で誰かに電話なんて出来ないよ。」 私「二グラちゃんがこっそり電話借りてコソコソ話してたようなのは・・?」 ジョナ君「絶対に無理だって。会議室見ただろう?狭い上にテーブルが円型になってるんだ。誰にもバレずに携帯使うのは無理。」 私「だよね・・」 ジョナ君「どうしたの?」 目線をふと上げればもう部屋の前だった。 私「・・(省略)・・。」 ジョナ君「そんな事あるわけないじゃん。きっと誰かのいたずらだよ。」 私「・・でも怖くて・・今日私の部屋に泊まっていってくれる?」 ジョナ君「明日早いんだ・・朝一番からCHEMISTRYのテストがあって。勉強もしなくちゃいけないし・・」 明日はCHEMISTRYのテストがあるんだ・・ ジョナ君の一番苦手な教科。 いつもならジョナ君のこと考えて発言できるのに・・ どうしよう・・ ジョナ君「・・そんなに怖いの?」 私「・・。」 確かに誰かのいたずらかもしれない。 こんな話ジョナ君が信じてくれるはずもない。 それに明日は大事なテストだし・・ こんな事なら二グラちゃんがいてもみんなに付いて行くんだった・・ ジョナ君「・・わかったよ。ここで寝る。」 えっ!いいの!?すっごい嬉しい! 一気に安心した 私「でも明日テストなんでしょう?勉強しなきゃいけないんでしょ?」 ジョナ君「いいよ。大丈夫だよ。でも本とか服とか持ってきたいから、少し待っててくれる?」 え、ここで!無理! 私「一緒に行く!」 ジョナ君「・・すぐ戻ってくるよ?」 私「早く行こう!」 そうやって私はジョナ君の手を引っ張って彼の寮に向かった。 彼の寮は1階建てでも両側に部屋が5部屋ずつ並んでいて、 入り口は一つ、エントラスみたいに溜まり場があって、そのエントランスから右と左に続く通路がある作り。 ここの寮は男性専用寮。 なので私はエントランスで待機。 そこにブラウン君登場。 ブラウン君はジョナ君の凄く仲の良い友人。(親友) ジョナ君を待ってる間ブラウン君と色々話をしていたが、話の流れで携帯電話の件や これからジョナ君が私の部屋で寝る事など色々話した。 ブラウン君は結構な女好き。 ジョナ君が私の部屋で寝るという事を知るとすぐにからかってきたが そんな気分ではない。 ジョナ君が支度を済ましてエントラスに出てきた。 ブラウン君は怖い話に釣られたのか、私達と一緒に部屋まで歩いた。 なんとなくだけど一緒に部屋に入ってホラー映画を鑑賞したいみたいなオーラーを出していたが ジョナ君がシッシと追い払った。 部屋に入ってシャワーを終わらして、ベッドの上でジョナ君とCHEMISTRYの本を広げていた。 私が質問して彼が答えたり、あとはパソコンで時間を潰していたり、ジョナ君が勉強できるように出来るだけ役に立ったり、 なるべく邪魔をしない様にした。 パソコンを広げてフェイスブックを開くと、ある写真に目が止まった。 『お泊まり♡私ちゃんだけいません』 というタイトルでみんなで楽しそうにベッドで横になっているボインちゃん達の写真が投稿されていた。 みんな楽しそう・・ でもやっぱり二グラちゃんの姿を見るとまた怖い気持ちになってしまった。 せっかくジョナ君も来てくれて気持ちが紛れたのに・・。 ジョナ君が勉強しているのはわかるが、やっぱり怖くて心細くて、どうしようもない気持ちになってジョナ君の脇にうずくまってしまった。 ジョナ君「もう眠い?」 私「・・・ううん。」 ジョナ君は私のパソコン画面を見たのだろう ジョナ君「・・怖いの?」 私「・・でも大丈夫。ジョナ君いるし。」 ジョナ君「絶対に誰かのいたずらだって。絶対に幽霊とかオバケなんていないから。怖い怖いって思ってるとなんでもない事までオーバーに感じちゃうんだよ。 だから、あまり考えない事。」 私「うん・・。」 ジョナ君「もう寝ようか。明日早いし・・。」 そう言ってジョナ君は本を片付けて、部屋の電気を消してくれた。 私の隣に戻ってくるとリモコンでテレビをつけた。 私「寝るんじゃないの?」 ジョナ君「うん。少しだけ見ても良い?」 私「良いよ。多分今の時間映画やってるよ。そろそろ終わると思うけど。」 私のアパートにはケーブルが付いていて、全部屋のテレビで色々なチャンネルが見れるようになっている。 その中のチャンネルには、よく話題になった映画がロードショーされているのがある。 それもたまに見るが私は大のディズニー好きなので、ほぼディズニーチャンネルです←w チャンネルを回すと、映画はクライマックスに差し掛かっているところ。 黙ってテレビを見る私達。 10分くらいしただろうか・・ 確かに感じた。 何かが私の右足を思いっきり引っ張った。 私「きゃー!!!!!」 ジョナ君は考えるより先に私の腕と体をがっしり掴んだ。 ジョナ君「っなに!どうしたの!!」 ジョナ君は何が起こったのかわからない様子。 部屋の電気も消えていて、唯一ある光はテレビの光だけ。 ジョナ君の話によると、いきなり私が叫んでいきなり素早く動くからびっくりして私をがっちり掴んだのだと。 急に叫ぶからびっくりしたんだと。 でも違うでしょ? 見たでしょ今の?見てないの?と言いたい気持ちになった。 私「私今、足掴まれたんだよ!引っ張られたの!」 ジョナ君はまっすぐ私を見つめるだけ。 どういう気持ちで私を見つめているのか、どうしてそういう眼差しを向けるのかわからなかった。 バカだと思ってるの? わざとやったと思ってるの? 悲しくなってきて涙が出てきてしまった。 私「・・酷いよ・・」 ジョナ君は何も言わずに私を抱きしめてくれた。 そしてそのまま横になった。 今までにないくらいギュッとくっついてそのまま寝てしまった。 多分ジョナ君も少しばかりは怖かったのだろう、朝起きても私を抱きかかえるようにして寝ていた。 支度して一緒に大学に登校した。 ジョナ君は朝一でCHEMISTRYのテストがあると言っていたのを思い出して少し心配したが、昨夜ほどジョナ君が一緒にいて助かったと思った日はない。 やっぱり居てもらって良かった。 そして、私もテストだった。 すっかり忘れていた。 怖いと思っていた事もすっかり忘れてた理由の1つだけど、このクラスは日本語のクラスなのだ。 だからテストがあろうがなかろうが興味はない。 だって日本語バリバリだから。 クラスに入ると二グラちゃんやノッポちゃんやファニーちゃん達が 『待ってました!』 と言わんばかりのスマイル。 おなじみの顔が一つだけ席を開けて並んでいた。 そこの空いている席は私のために用意された席。 つまりみんながカンニングしやすい場所に私は入れられる。 本当は日本語のクラスなんて取りたくはなかったんだけど、日本語のクラスをどうしても取らなきゃいけない友達の事を考えてみたり、私も、日本語のクラスを取る事で他のクラスのプロジェクトを作る時間や、宿題をしたりレポートを作る時間に費や出来ると思ったので、ポジティブに考えて日本語のクラスを取っていました。 私は無言でそのみんなの用意してくれた席に座る。 あれ、ボインちゃんがいない? ノッポちゃんに聞こうと思ったのだが、テストの日は私語禁止。 テストでも欠席出来ちゃうのはボインちゃんくらい・・まぁさすがとしか言いようがないけど・・ テスト開始。 私はバレない程度になるべく字を大きく書く。 そしてなるべく猫背にならないようにする。 みんなが覗ける為にだ。 たまにスマホにグループチャットで答えをシェアする事もある。 でも先生の目線は大体私に向けられているので、隣の子が私の答えをうつして、それをまた後ろの子がうつして、後ろの子がグループチャットで流すという方法が大体です。 そうこうしてるうちにテストはもう残り10分。 テストは終わった人から回答用紙を先生に渡してクラスを後にする。 もうクラスの半分以上の生徒達がクラスを後にしていた。 と、目線の右斜め前から誰かが席を立った。 ふと目をやると、 ボインちゃんだった。 顔は見えなかったものの、後ろ姿は他の誰でもない、絶対にボインちゃん。 ボインちゃんはゆっくり歩いて、回答用紙を先生に渡す。 カバンはあらかじめ持って回答用を提出したのでそのまま席に戻る事なく教室をでた。 なんなのボインちゃん、なんで私たちと一緒に座らなかったんだろう。 しかも私達に振り向きもしないでそのまま教室でちゃうなんて・・ 私もさっさと回答用紙を提出し、ボインちゃんを追いかけるようにすぐに教室を出た。 あれ、いない・・ おかしいな・・ 通路の右、左を見てもそこにボインちゃんの姿はなかった。 二グラちゃん「今回もありがとね私ちゃん!助かっちゃったよ!いや〜日本語難しいからね〜」 そう言って出てきたのは二グラちゃんだった。 ノッポちゃんも後ろにいた。 私「ねぇ、ボインちゃんどこ?なんで私達と一緒に座らなかったの?」 そこにボインちゃん登場。 ボインちゃん「はぁ、結局テストパーになっちゃったな〜・・」 え・・ 私「ボインちゃん、何で私達と一緒に座らなかったの? 答えわかったの?」 ボインちゃん「何座らなかったって?」 私「テストだよ。一人で座ってたし、終わったら振り返らなきでそのまま出て言っちゃうし・・」 ボインちゃん「何言ってるの、私、いま大学来たんだけど。」 二グラちゃんとボインちゃんは大丈夫?と言いながら笑っていた。 私「・・そっか。へへ」 私も笑ってその場を過ごしたが、絶対におかしかった。 あれは絶対にボインちゃん、他の誰でもない。絶対にボインちゃんだった。 私は昨日の携帯電話の件もあったので、今回の事は流すようにした。 私「っ、痛っ・・」 右足首に少し違和感を感じた。 見ると少し大きめの薄い茶色いアザができていた。 昨夜誰かに足を引っ張られたので 痣を見たときには、ゾッとしました・・ *②へ続く*

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