
中学2年のとき、クラス替えで不登校の女の子と同じクラスになった。
その子は始業式は勿論、全くと言っていいほど学校に来なかった。
その女の子は中学から転入してきて、ずっと学校に来ないためどんな容姿なのかも分からなかった。
元同じクラスの人に聞いてみると、
「去年、1回だけ学校に来たんだよ。結構可愛い子だったなぁ。」
去年その子は入学式すら来なかったにも関わらず、2学期のある日に何の前触れもなく学校に1日だけ来て給食も食べて午後の授業も受けたが、次の日からはまた来なくなってしまったそうだ。
1年間で1日だけ学校に来るらしいが、いつになるのかは全く分からない。
2年生では、1学期も2学期もその女の子は1日も学校に来なかった。
その女の子はずっと来ないし、2年生ではもう来ないのかなって思っていた。
2月のある日のこと。
教室に見慣れない綺麗な女の子が席についていた。
男子は物陰からその子をみて
「あの子きたよ。」
「あの子かぁ、結構可愛いな!」
女子は
「○○、おはよう!」
と下の名前で呼びかけて挨拶していたが、女の子は「おはよう。」と一言返すだけだった。
女の子は誰とも話さず、1人で席について前を見ていた。
そのあと授業が始まると、先生も少し珍しそうにその子を見た。
英語の授業が始まると、その女の子もノートを開くがその子のノートは端から端までびっしり書かれていて、物凄い完成度のノートだった。
女の子は同じ英語ではあったが授業とは関係ない高校か大学の教科書のようなものを読みながらひたすらノートを書いていた。
内容が高度とはいえ女の子は授業中に内職をしている訳だが、先生は何か事情を知っているかのように全く注意せず、授業中にその女の子を当てたりもしなかった。
数学の授業でも、女の子はやはり高度な内容の教科書とノートを取り出して、高校かそれ以上のレベルの数学の問題を延々と解いていた。
勿論、社会や理科の授業もそれと同じような感じで、体育や音楽の授業は体育館や音楽室には来るが実技に参加せず、見学のような形で何かのテキストを延々と読んでいた。
やはり先生はその女の子に何一つ注意せず、励ましなどの声がけもしなかった。
休み時間に、誰かがその子に話しかけても短い一言で返されてしまったり、男子が可愛い女の子だからって話しかけようものなら、冷たくあしらわれていた。
そのため、すぐに誰もその女の子に話しかけなくなっていた。
放課後は、帰りの会が終わると誰とも話さず帰っていく女の子。
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