が黙って見つめていると 男の子が私の方を見て優しい声で 大丈夫だよ 大丈夫だよ といってまた母の方に振り返り同じトーンで 大丈夫だよ 大丈夫 と微笑むとドアの方に すーっと消えていったそうです。 そして床を見ると男の子がいた場所は水たまりがあったそうです。 その時に母は確信したそうです！ きっと流産してしまったあの子だと。 父の顔にそっくりで、 私を見て大丈夫だよといったあの言葉、 きっと見守っててくれているんだと 母は嬉しくて涙がこぼれたそうです。 次の日無事手術は成功 順調に回復しその年の冬に退院しました。 そして、私が退院したその日 母はうちに帰り仏壇に手を合わせありがとうと言ったそうです。 きっとお兄さんは今も私たち兄妹を見てくれてると思います。 そう信じています。 今思うとあの時茨城のホテルで あの男の子が母を見て ママ ママ と笑ったのは きっと、母にお腹に赤ちゃんが出来たよ 僕の弟だよと教えてくれたのではないでしょうか？ 母は話をしてくれた後お墓まりをしたとき、墓石に向かい手を合わせ ちゃんと産んであげられなくでごめんね これからも弟と妹たちを見ててあげてね と静かにいっていました。 私は母の横顔がなぜか、 嬉しそうに見えました。 父もその時に みんなを見ててくれてありがとうといっていました。 私も星空を見るたび 空にいるお兄ちゃんに毎日ありがとう 明日もみんなをみまもってねと心から 祈っています。