
中編
開けてくれ
匿名 4日前
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A子とB男、C子とD男の2組のカップルが、夏休みを利用して一緒に旅行をすることにした。
B男は仕事の都合で出発が遅れそうとのことなので、A子はC子とともにD男の運転する車に乗り込み、先に目的地のホテルへと向かう。
道中、A子はC子やD男と他愛のない話をして盛り上がっていたのだが、車が山道に差し掛かった頃に急に睡魔に襲われ、深い眠りに落ちていった。
A子が目覚めると、そこはどうやらホテルの一室。知らない間に目的地に着いてしまったらしい。辺りを見まわすと深刻な表情のC子とD男が自分のことを見つめている。
D男は重々しく口を開いた。
「目が覚めたかい?実は…とても残念な知らせがあるんだ。どうか心を落ちつけて、ショックを受けないようにして欲しい。
さっき地元の病院から電話があった。B男はここに向かう途中に崖から転落して病院に運び込まれ…さっき息を引き取ったそうだ」
あまりに突然の知らせ。
A子は驚きで頭の中が真っ白になり、「嘘でしょ…」とだけ尋ねるのがやっとであった。
「私たちも嘘であって欲しいとどんなに願ったか。でも、これは事実なのよ」C子が涙ながらにA子に語った。
もう夜も遅かったため病院へは明日行くことにし、その日はみんな早めに眠りにつくことに決まる。
A子があまりに大きなショックを受けているようであったため、C子もD男も今日は一晩中A子の側にいると約束をした。
その日の夜遅く。A子が一睡もできぬままに過ごしていると、
「ズリッ、ズリッ」
廊下から何かを引きずるような音が聞こえてきた。
音はだんだんA子たちがいる部屋に近づいてくる。やがて、音が扉のすぐ前まで迫り
「ドン、ドン」
ドアを誰かがノックする音、そして聞き覚えのある声が響いてきた。
「A子、A子!頼むから返事をしてくれ」この声は…B男だ!
A子は起き上がり扉に駆け寄ろうとしたが、誰かに手を掴まれてそれを阻まれる。見ると厳しい表情のD男がしっかりとA子の手を握って離さない。
C子も不安そうな表情でA子を見つめている。二人ともA子同様、眠れぬ夜を過ごしていたのだ。
D男が強い口調でA子に言った。
「A子、行っちゃだめだ。B男はきっと君を迎えに来たんだ。もし扉を開けたら、君まで死んでしまう!」
それでも扉の方へ行こうとするA子に向かい、C子も涙ながらに訴えた。
「ダメよ、A子。行ったらもう戻れないわ。B男はもう私たち
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- この、もうすでに広くしられてるような話を、さも自分たちが当事者ですみたいに装おうのはやめろ!夢幻
- 知ってるまい
- おもしろいよ!なっちゃん
- この話知ってた!体験談ではないですよね。 前に、世にも奇妙・・・でもやりましたね。 もしかして・・・体験者本人??知ってる!
- この話聞いたことある、TVでも見た。 不思議な話だけど、怖いより心優しくなる話だね。ドンパ
- この話、何年か前からありますねドーナツ枕
- 怖いってか感動した。 愛の力って凄いね。キリンレモン