本当にあった怖い話

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長編

望みと現実

ヨッピ 3日前
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、明日からまた始まるであろう辛い日々のギャップが大きすぎた。 運の悪い事に、その日は由美も仁美にも連絡がつかなかった。 押し潰されそうな恐怖の中、私は発作的に行動を起こしてしまった。 あんな毎日に戻るくらいなら、死んだ方がマシだって思った。 そして、私は手首を切った。 そんな事があったって、新学期はやってくる。 その日は私の憂鬱な思いとは裏腹に、まだ残暑の厳しいよく晴れた日だった。 いつもの通学路を歩く私の先に、仁美の後姿が見えた。 あの日以来、私は仁美にも由美にも会っていない。 気まずさもあるが、二人にはあの日の事を謝らなくちゃいけない。 私は勇気を出して仁美に声をかけた。 『おはよ、仁美』 振り向いた仁美の足が止まる。 そして仁美は無表情のまま、無言で私を見続ける。 あんな事をした私に怒ってるのかな…それとも呆れてるのかな… その沈黙に耐え切れず、私は努めて明るい口調で話しかけた。 『えっと…あのさ、なんかゴメンね!心配かけちゃったよね』 無理に明るく振る舞う私を見続けた仁美に、一瞬怒りの表情が浮かぶと、そのまま目を伏せてしまった。 俯く仁美の肩が震えている。 私は、仁美になんて声をかけたらいいのか、もう分からなかった。 『………真理…』 未だ俯く仁美が私の名前を呼んだ。 『……うん』 私はそんな事しか言えない。 『…アンタ…バカだよ……』 仁美の声は震えていた。 そして、仁美の足元に一粒、また一粒と涙が落ちていた。 そんな仁美を見た時、私は心の底から馬鹿な事をしたと後悔した。 仁美と由美がいれば、どんな辛い毎日だって耐えられたのに。 『…ゴメン、仁美…私…ホント馬鹿だったよ……』 その言葉に仁美はゆっくりと顔を上げ、瞳から流れる涙を拭おうともせず、私の顔を真っ直ぐ見つめた。 『仁美ー!!』 私の背後から、由美の声が聞こえる。 振り向く私の視線の先に、由美がこちら向かって走ってくるのが見えた。 『…由美』 由美にも伝えなきゃいけない事があるのに、そこから先の言葉が出てこない。 『仁美!どうしたのよ?なんで泣いてんの!?』 ビックリした様子で仁美に詰め寄る由美。 『……真理が…真理が…』 私の名前を何度も呟仁美を、由美は力いっぱい抱き締めていた。 『…うん…うん……そうだよね…』

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  • 都 合 よ く 解 釈 を す る と、自 由 に 投 稿 や コメ ン ト が で き ま す。と あ る の で 、本当 に あ っ た を 守 る も 守 ら な い も 自 由 で は?   
    小早川秀秋8世
  • ここは「本当にあった怖い話」ですから、は載せないでいただきたいですね 単なる「怖い話」ならいいでしょうが それとも、死んだあとに何らかの方法で語られたのでしょうか?
  • えっと、ネタばらしになるので読まないほうがいいと思います。 これはとあるいじめられっ子の話。 即直に言うと語りては死んでいる。 注目すべき部分は 心霊スポットに行った際の仁美の 「あそこにいる」というセリフ。このセリフから仁美には  幽霊が見えている と読み取れる。 そして語り手が手首を切った後、二学期の事。由美の 「仁美!どうしたのよ?なんで泣いてんの!?」 というセリフ。普通、手首を切った友達がいたら真っ先に 声をかけると思うが,,, そう。由美には語り手が見えていないのである。 分かりにくく ながったらしい長文失礼しました。
    ヤク
  • どういう意味だろう。
    シグナル
  • 悲しいですね、、
    ももにゃん
  • 死んだってこと?
  • 悲しいですね、、、
    ぱくまん
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