
私が中学生だった頃の話です。
今から五年前の冬、私たちの学校では初めての冬キャンプが企画されました。参加者は教師の私と数名の生徒たち。場所は山の奥深くにある古びた山荘で、普段は閉じられているため、誰もがその神秘的な雰囲気に心を躍らせていました。夜は雪に包まれ、真っ白な世界になり、外は静まり返っていました。
このキャンプでは、特に「肝試し」に期待が寄せられていました。生徒たちは雪の中での恐怖体験を待ちわびており、私もその雰囲気に乗せられて楽しむことにしました。
肝試しの時間が近づくにつれ、生徒たちは興奮と不安でざわめいていました。私たちはまず、私が用意した話を語ることにしました。話の内容は、古い伝説に基づいたもので、山の奥に住む「木の人形」にまつわるものでした。話の終わりには、実際にその人形が山荘の近くに隠されているという噂があることを伝えました。
肝試しが始まると、生徒たちはペアを組み、山荘の周りを探検することに。怖れを抱きながらも、彼らは声を交わし、笑い合いながら進んでいきました。私も少し後ろから様子を見守っていましたが、ふとした瞬間、誰かの叫び声が響き渡りました。驚いて駆けつけると、一人の生徒が崩れ落ちていました。「木の人形がいる!」と彼女は震えながら言いました。
私たちは冗談だと思い、笑い飛ばしましたが、彼女の顔は真剣そのものでした。その時、私は思い出しました。話の中で「木の人形は自分の声を模倣する」と言ったことを。生徒たちの興奮が静まり返り、恐怖が広がりました。肝試しを続けるのは無理だと思い、全員を山荘に戻すことにしました。
しかし、戻る途中、私たちは何かが動く音を聞きました。生徒たちは逃げ出し、私は一人でその音の正体を確かめに行くことに。すると、雪の中に埋もれたまま、古びた木の人形が見つかりました。何かが私を呼んでいるようで、手を伸ばすと、背後から「助けて」と誰かの声が聞こえました。
驚いて振り返ると、誰もいません。恐怖に駆られ、私は人形を放り出して山荘に逃げ帰りました。生徒たちは無事でしたが、私の心には疑念が残りました。翌朝、私たちは人形を捜索することにしましたが、その場には何も残っていませんでした。
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