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中編

入眠時心像

2018年7月19日
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最初にお断りいたしますが、 霊などが出てくるような所謂怪談では御座いません。 私が体験した不思議な話になります。 以上をご了承いただき、お読みくださればと思います。 私が1歳になるかならないかの頃、 両親が離婚しまして。 私の親権は、 どうやら祖父がお金でも積んだのでしょう、 父親が取りました。 祖父は一代で不動産会社を起こし、 いくつかのテナントやビル、駐車場などを持ち、 それらを貸すことを生業としておりました。 祖母の話によると、 土地などを買う抽選のときには、 かならず私を同行させ、 私に抽選を引かせていたようです。 また、競馬が趣味の祖父は、 競馬場にも幼い私を連れて行き、 馬券を選ばせていたそうです。 それらの当選率や的中率は 相当なものであったとのことでした。 今思うと、私は祖父によって人為的な「座敷わらし」に 仕立て上げられていたのかもしれません。 私が2歳半くらいの頃、 祖父の強引な見合いにより父は再婚しました。 そして、父に離婚歴があることと 再婚したことについては、 祖父から箝口令(かんこうれい)が敷かれ、 私は継母を実の母親と思い込まされて 育てられました。 そして、私が物心つくころには 腹違いの兄弟が生まれました。 この頃からでしょうか、 いや、もっと前からだったかもしれません。 入眠時心像(寝入りばなに見える模様や光景)を 必ず見るようになり、 それはまるで暗い海底のなかに居るような ぼんやりと青みがかった水中のなかに、 白っぽい太い管が目の前にあるといった光景でした。 これを見るときは必ず、 水に潜ったときに耳のなかが圧迫されるような 「ボーン」とした感覚がありました。 また、とても大事な人から 無理やり引き離される夢を見ることも多く、 そんなときは大抵 大泣きしながら目覚めたものでした。 継母からの嫌味やネグレト、 祖父と父からの言葉や力での理不尽な虐待、 そして懐かない兄弟。 唯一の味方であった祖母も祖父には逆らえず、 守ってくれる家族はいませんでした。 そんななかで私は育ちました。 正直、家庭内に自分の居場所がありませんでした。 それでもこれまで生きてこれたのは、 本と友人、そして恋人の存在でした。 幼い段階から本を読み漁り、 物語の世界に浸ることで現実逃避を覚え、 中学校に上がる頃には 血縁よりも、他人から受ける優しさや 絆を信じることができたからです。 そんな

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