
長編
本屋で読んだ話⑨
匿名 4日前
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を反らすと女性はまた風のようにどこかへ去っていきました。
私が家に倒れ込むように入ると妻が青い顔で出迎えます。
私たちはすぐ宿に電話をし、女性のことを聞くことにしました。
フロント係の人は他の客の情報は教えられないの一点張りでしたが事情を話し、教えないと警察に訴えると脅すと支配人に代わってくれました。
支配人に改めて事情を話すとしっかりした宿なのでしょう、女性のことを憶えておられました。
他の客の情報は教えられないが連絡をとってみると言って電話を切りました。
そしてしばらくして宿から電話がかかってきます。
支配人が言うには女性の住所も電話番号もデタラメだったというのです。
翌日、私は会社の上司に相談すると
よしッ警察行こう
と言ってくれましたが、警察が頼りになるだろうか?と首を傾げると
俺も一緒に行ってやる!
と言い勤務中だったのですが一緒に来てくれました。
生活防犯課の刑事さんが私の話を真剣に聞いてくれて今度の日曜に私の家の前に来てくれると約束してくれました。
そして約束の日曜日、私たちが家でジッとしていると電話が鳴ります。
あの刑事さんからで
今玄関の前に立ってる女性がその女性か?
と聞かれます。
私がコードレスホン片手に急いで二階へ上がり窓から玄関を見ました。
そうです!あの女性です!
刑事さんはそのまま動かないで!と言って電話を切りました。
そして30分ほど待ったでしょうか?
玄関が少し騒がしいと思って玄関を覗き見すると白い乗用車に女性が押し込められているところでした。
後日、刑事さんを詳しいことを話してくれました。
女性も車で2時間近く離れた所へ住んでおり、毎週仕事が休みの日曜に我が家を訪れていたのです。
女性は妻子ある男性と不倫関係により別れ話のもつれからその男性を殺してしまおうと考えていたようです。
ところが私が盗み聞きしてしまったため何故か女性はまず私を殺してしまおうと考えたのでした。
なぜ我が家の住所が分かったのか?
なんと女性は私たちが宿から出て行くのを追いかけてきたそうなのです。
帰りの電車の中で幸せそうな私たちを見て不倫関係でドロドロになった自分とは逆に私たちに強い殺意を感じていたそうです。
その後、女性の弁護士さんが見えられました。
弁護士さんは女性が精神に問題があるので告訴しても私たちに勝ち目はないので黙って見舞金を受け取り示談にしてほしいと言います。
良
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- 読んだ話をアップしてもいいの?匿名
- 読んだことありますまゆ
- その女性危ないですね。無事で何よりです。ブルー
- もうけた。なの。
- 怖いわ、とばっちりもいいとこだし。 何もなくてよかったですね饅頭