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短編
夢と現実の狭間で
匿名
短編

夢と現実の狭間で

匿名
2019年7月20日
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霊感や霊体験をなされた方は「うんうん」と同感なさって頂けるかと思いますが。

睡眠から覚醒する瞬間や、夢の中なのか現実世界か区別が付かない時、そんな時に死者が目の前に現れたり、メッセージを残しにやって来たりするもので・・・

この話しは、そんな異世界と現実世界の狭間での話しです。

まだ車の免許を取って間もなかった頃、テレビで観たドリフトやアニメに触発されて、私は走り屋になっていました。

(集団暴走行為は危険です。ルールを守って安全運転を心がけましょう)

走り屋の話しは置いといて。

夜な夜な、名前も知らない仲間と談笑し、明け方に家に帰る、そんな生活を半年程やってました。

そののち、お堅い仕事に就職し、走り屋からも足を洗う事に。

名前も知らない仲間達に別れを言い残してから数ヶ月が経ったある朝、目が醒めるか醒めない狭間の瞬間で金縛りにあいました。

『向こうさんの人(幽霊)が来たな』と思いました。

夢に戻ったか、現実なのか分からない世界で、昔一緒に走っていた仲間のうちの1人が、私が寝ている足元で正座してました。

「アレ?○○の峠で△△(車の名前)に乗ってた〜・・・」

「覚えてもらってて嬉しいです」

「どうしたの?まさか??」

彼は小さく頷きました。

「見える人だって聞いてたので・・・」

「それで俺の所に来たの?」

「はい」

「ど、ど、どうしてこんな姿に」

「時間が有りませんので、手短に、最後のお別れに来ました」

「そうか・・・、自分が死んだ事も分かってるんだね」

その後、どう言う会話をしたかは覚えていません。

その微妙な狭間の世界で、私は彼に経を唱えてあげました(もっともポピュラーなアレです)

彼は、一瞬微笑みを浮かべ、光の中に消えていきました。

彼が消えて間もなくして、現実世界で覚醒出来ました。

寝て起きたのに疲労感が凄かったです。

やっぱり、向こうさんの人と会うと体力が奪われるな〜、そう思いながら顔を洗っていつも通り出社しました。

その日の夕方、共通の友人から連絡が有り、やはり彼が亡くなっていた事を知らされました。

『普通、俺のところじゃなくて家族のところに行くでしょ』

そんな事を思いながら空を見上げると、夜空の星のうちの1つがキラっと一瞬光った様な気がしました。

彼は天国で今頃何をやっているんでしょう?

名前ぐらい教えて欲しかったです。

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