
あれは私が大学に通っていた頃のことです。友人たちと集まる機会があった秋の夜、私は一度も運転したことのない親友の涼介と一緒に、彼がどうしても欲しがっていた車の話をしていました。涼介はバイトを始めるべきだと私が提案したところ、彼はすでに親の紹介で古い車を扱う小さな工場で働いていたことがわかりました。
時給は1600円ほどで、儲けも良かったのですが、仕事内容はかなり過酷でした。主に古い車の解体や修理、時には顧客への販売も行う必要があり、少しずつ疲れが溜まっていきました。そんなある日、涼介が社長に勧められて購入したいと話していたのは、事故を起こした古いセダンでした。見た目には大きな傷はなく、車検も一年残っていたため、彼はすぐに買う決断をしました。
車を手に入れた涼介は、次の日に私を誘ってドライブに出かけることにしました。目的地は山間の村にある温泉です。道中、涼介の運転に少し不安を抱きながらも、無事に温泉に到着。帰り道、彼が持ってきた古いCDをカーステレオに入れようとしたのですが、なぜか入らなかったのです。
仕方なく、帰り道を走る中、突然カーステレオから音楽が流れ出しました。それは子供向けの歌でした。涼介は驚き、私も少し身震いしました。前のオーナーの思い出かもしれないと思いながら、音楽を切ろうとしましたが、カーナビの音声に耳を傾けることにしました。
帰り着いた後、社長にカーステレオの故障を相談したところ、配線が外れているのかもしれないとのことでした。彼がフロントパネルを外すと、驚くべき事実が明らかになりました。なんと、音楽が流れ出ていたのは、電源が全く繋がっていなかったからだったのです。私たちは一瞬何が起こったのか理解できませんでした。あの時流れていた音楽は、一体どこから来たのか… その疑問が私たちの胸に重くのしかかりました。 何かが私たちの後を追っているような、そんな感覚が残りました。
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