
中編
私だけに。
匿名 2019年8月11日
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初めまして、ぱちょです。
初投稿です。既読感覚で読んで貰えると。
小学5年生の時に住んでいた家の近くにお墓がありました。
そこは雰囲気が重く近くに行くとどんよりとした空気になります。
私は犬を飼っているのですが、その子もお墓の近くになったら吠えてものすごい力で私をお墓から遠ざけようとしました。
ある日、私は近所の友人数人と遊びに行くことになりました。
そのお墓の近くは、車や人通りも少ない凄く急な坂があり自転車に乗って遊ぶ私たちには良い遊び場でした。(今思うとすごく迷惑だったと思います。)
友人を仮にA子、B君、C君、と書くことにします
夕方になり好奇心旺盛なB君は
夕方家から抜け出してお墓で肝試しをしよう。という提案をしてきました。
A子とC君はノリノリ。私は少し嫌な予感がしていましたが、皆が行くなら。とついていくことにしました。
(嫌な予感がした理由を書いておこうと思います。
→その日のお昼。私達はいつものように坂に行くことになりその時にお墓の近くを通らなければなりません。その近くを通った時に○○(私の名前)ちゃんこっちおいで。と聞こえたような気がしたからです。)
そして夕方、私達は4人でお墓の前に合流しました。
でもそこにはもう1人知らない子がいて
A子が、「ごめん私の従姉妹。一緒に行きたいってうるさくて笑」的なことを言ってたような気がする。
私達は違和感を感じたものの「そっかぁ」と妙に納得し、お墓に入っていきました。
しばらくしてC君の様子がおかしくなりました。
突然、お墓の敷地にある石を拾ってはお墓に投げ拾っては投げ。を繰り返し始めました。それも真顔で。
それを私とA子とB君は呆然としながら見てました。
でも、A子の従姉妹のその子はC君を見て
「あひゃひゃひゃひゃっ!
うヒヒヒ!
ギャハハハハハハハ!」
と凄い勢いで笑っていました。
笑っていたと言っても声だけ。
顔はC君と同じ真顔でした。
私は怖くなりC君、B君、A子、従姉妹ちゃんを連れお墓を離れました。
お墓を出た瞬間C君は気絶して倒れました。
他のみんなも呆気にとられ何も話せないでいました。
A子の従姉妹と名乗る女の子もいつの間にか消えていました。
私「A子?従姉妹は?」
A子「ん?なにそれ?私従姉妹なんて居ないよ。」
あの時感じた違和感の正体はそれでした。
C君ですが、気絶して倒れたあと直ぐに何も無かったかのように起き上がって、
「まだ肝試し始めないの?あれ、さっきまでこんなに暗かったっけ?」...
記憶が無くなっているようでした。
私は、「ここにいちゃダメ早く帰ろう。」
と言いそこをあとにしました。
他のみんなには見えて無かったみたいだけど
私には見えてしまった。
お墓から伸びる無数の手と、お墓から覗く女の子が。どこかしらA子の【従姉妹】に似ているような気がした。
そして頭の内側から響くようなはっきりした声で
「またね。アハハハハハハ」
この話は親には言ってません。
以上です
後日談:
- 少女の言った「またね」とはどういう意味なのでしょうか。
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