
中編
私の実体験⑥
匿名 2014年9月10日
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皆さんは列車戦隊トッキュージャーって知ってますよね?
今子供たちに人気のヒーロー戦隊です。
私が小3の時、特撮ヒーローで人気だった巨獣特捜ジャスピオンっていうのがあったのね。(ご存知のかたもいると思う)
で、夏休みだったかな。
当時、私の近所に同じクラスの同級生が住んでいてそいつが今度の日曜日にタイヨー(スーパーの名前)の屋上でジャスピオンショーがあるって教えてくれたんだ。
そんでチケットを同級生と一緒に買いに行ったの、兄も観に行くというので兄の分も買いました。
ちなみにその同級生をKとします。
Kって結構悪賢いとこあったんだよね。
それはさて置き、それから当日になって私たちはKとKの従兄弟2人でショーを観に行きました。
屋上に着いてチケットを渡すとたくさんのお客さんが青いシートに座っていました。
私たちは前から3列目くらいで座れました。
時間になり係の人がマイクで挨拶をするとショーが始まります。
悪役のBGMが流れ悪役たちが出現し、いきなり前の列に座っている子供たちを中心に襲いかかりました。(もちろんショーです)
マット上で子供に軽くジャイアントスイングしたり、ボディスラムをやったりで中には泣きながら悪役に突っかかって困らせる子もいました。
観に来た子供たちがジャスピオンに助けを求めるとジャスピオンが現れあっという間に悪役たちを退治しました。
ショーはだいたい30分で終わりそのあとジャスピオンのサイン会が行われました。
サインをもらった私たちとKたちはKの母が車で迎えに来るというのでスーパーの入口で待つことにしました。
そして母の車を待つ間Kがこう言い出したのです。
K)おい、◯◯!(私の名前)
迎えに来るまでちょっと付き合えよ
私)どこ?
K)イイからイイから
私はKの言うままに付いていきました。
Kが向かった先は屋上でした。
そこではショーの関係者たちが後片づけをしています。
ステージがあった場所から数m左側にステージ用のトラックが停まっています。
私)ここに何かあんの?
と聞くと
K)ショーに出てたヤツらの顔が見たいんだ
お前も見たいんだろ?
そう言われると…
確かに興味深いこともあったので大丈夫だろうとKに付いて行ったんです。
屋上の入口からトラックまで距離があったのでこのまま進むと関係者に怪しまれる(十分怪しいんですが)と思い私とKはトラックが上がってきた屋上へ続く坂道まで遠回りしていきました。
トラックは坂道のすぐ近くに停車していたので当分関係者に気付かれる心配はないだろうと判断したK。
2人で坂道の壁に身を隠しながらあとはトラックのドアが開いてショーをやってたヤツらが出てくるのを待つことにしたのです。
5分…10分…
なかなか出てきません。
私)もう行かないとKの母ちゃん迎えに来てるかもよ
K)もうちょっともうちょっと
出てこないことにイライラしたK。
するとKが壁から身を出しトラックへ近づいていきます。
私)やめろって!もう戻るぞ!
私の声を無視してトラックに近づこうとするKが壁沿いに何か置いてあるのに気づきます。
シートで出来た大きな袋がそこにありKがチラッと中を覗くと
K)うおッ!すげぇ!見ろよ◯◯!
なんと中にはショーで使われた悪役の衣装が入っていたそうです。
その袋の横にもシートで出来た小さい袋があり中を覗くとあのジャスピオンの衣装が!
私も見ようと袋に近づいた時、
ガターッ!
こらーッ!
突然トラックのスライドドアが開き、中から怖い顔をしたツッパリ系の男が出てきた瞬間Kは坂道を下って逃げていき私は怖くて脚がすくみ動けませんでした。
私はその男に胸ぐらを掴まれ
男)お前か?今これ開けたのは?
私は声が出せずただ首を左右に振りました。
すると男は手を放し
男)よし、お前は許してやる
今逃げたヤツ呼んでここへ連れて来い!
早く行けッ!
私は走ってKを呼びにいきましたがKの姿はどこにもなく、すでに迎えに来ていたKの母が兄とKの従兄弟らを乗せて待っていたところでした。
Kの母が Kはどうしたの? と聞くので私はこの時動揺していたため すぐ戻ってくるよ と言ってしまいました。
それから何分かしてやっとKが戻ってきました。
私は車中で思わずKを睨んでしまいました。
Kは視線を反らしています。
家に着いてから私はKにトラックから出てきた男がお前を呼んで来い!って言われちまってよ!殴られるかと思ったよ!
Kは すまんすまん、まさかバレるとは思わんかったから
それ以来Kと遊びに行くことは少なくなりました。
結局私も逃げたことにはなるんですけどね。
(あまり怖くない話でした。)
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