
中編
ミミコちゃん
しる 3日前
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かれてる』だったのかもしれない。
老人は「はっきりとは見えないが、きみの家の中に黄色い袋が見える。それの中身をなるべく早く、信頼できる神社に持って行きなさい。つかれている本人が行けないようなら本人が写った写真も忘れずに」とだけ言うと、看護師に呼ばれて去っていった。
黄色い袋が何なのか、それは帰宅してすぐにわかった。
ドン○ホーテの袋に入れられた破れたままのミミコちゃんが姉の部屋に置かれていたのだ。
おそらく姉はミミコちゃんを捨てるに捨てられず、この状態のまま部屋に置いていたのだろう。
俺はミミコちゃんの入った袋と姉の写った写真を持ち、数駅離れた所にある有名な神社に行った。
神主は何故か俺が来ることをわかっていたようで、こちらから何も言わずとも色々やってくれた。
お祓いの内容は他言NGらしいのでここには書けないが、姉の身に起こったことは説明してもらえた。
簡単に言えば、ミミコちゃんに乗り移っていた姉の念が、ミミコちゃんが裂かれたことにより姉の身体に戻り、共鳴するような形になっていたらしい。
(実際はもっと色々複雑な説明があったけど、長くなる&説明下手なので省く)
よく故人が大切にしていたものに故人の念が残ると言われるけれど、それの生き霊版みたいなものらしい。
お祓いをしてからは姉が腹痛を訴えることはなくなった。
そしてどういうわけか姉の記憶からミミコちゃんに関する記憶がすっかり無くなってしまった。
両親は不思議がっていたが、俺がお祓いのことを話すと納得していた。
姉にはお祓いのことは話していないし、今後も話すつもりはない。
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- ガチめに怖……しゆか
- 凄い…こんな事があるんですね…K