新着 短編
犬男③(何も知らず唐揚げをうまそうに喰うバカな男)

そして、計画実行の日
その日は土曜日だった。
その日、私は朝から彼氏の大好物の唐揚げを揚げていた。
すると会う約束も何も言ってないのに、彼氏は私の家に来た。
唐揚げの匂いは、彼氏の家まで届くのかって思うくらいのタイミングの良さだった。
「おお!うまそうじゃん。ちょっと頂戴!」
「うん、いいよ!」
いつになく、笑顔で彼氏にほどこす私。
ご飯もたっぷり炊いたので、彼氏は白飯をてんこ盛りにして喜んでいた。
テーブルにはサラダも置いたが、彼氏はサラダには一切手をつけなかった。
私はサラダだけを黙々と食べていた。
彼氏は
「お前、草食動物みたいだな。」
いつもならギロっと彼氏を睨む私だが、このときばかりはニコニコとしていた。
そして、彼氏は腹一杯食べ、いつものように大きなゲップをすると、
「あー食った食った!なんか眠くなってきたよ。」
「うん、いいよ。寝ても。」
と私が言うよりも早く、彼氏は私のベッドに我が物顔で入って行った。
そして、いくらもせずにいびきをかいて寝る彼氏。
私は少しも嫌な顔をせずに、終始ニコニコしていた。
実は彼氏に食べさせる唐揚げのスパイスは微妙に眠くなる成分が含まれているのだった。
さらにご飯という炭水化物を大量にかき込んだため、スパイスとの相乗効果で急激に眠くなってしまう。
なお睡眠薬や薬物などを用いた訳ではないので、合法的に彼氏を眠らせるという徹底ぶり。
「いい夢見てるみたいだね。さてと、私は・・」
私は寝ている彼氏を見ながらニコニコ笑っていた。
1 / 1
後日談:
後日談はまだありません。
この怖い話はどうでしたか?
chat_bubble コメント(0件)
コメントはまだありません。

