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長編

幼少期の体験談1「裏山の石段」

匿名 3日前
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しんでいるようでした。 見渡せば、全ての岩の下から同じように手が出て、一様に苦しんでいました。 地獄のような光景でした。 「逃げて!!!」  それだけ叫び、私は泣きながら逃げ出しました。みんなの事などもう構っていられませんでした。石段を駆け下り、途中で足を踏み外して擦りむいてしまいましたが、それでも下へ降りなければと足を進めました。 ですが、私は絶望することになりました。 石段は、続いていなかったのです。 途中で崩れ落ち、ほとんどただの土の斜面になっていました。 私はそこから降りる気力もなく、振り返る勇気もないまま、ただその石段の終わりの端に座り込んでしまいました。 (祖父の言いつけを破ったばっかりに、こんなことになったのだ、嫌だ、お母さん助けて。もう絶対約束は破らないから。) そんな風に思ったのを覚えています。 「◯◯◯っ!!」 下の方から悲鳴のような声がしました。 私の名を呼ぶ母でした。 その声を聞きつけて、祖父や他の家族が来て私をそこから下ろしてくれました。 私は母の腕の中でひとしきり泣いて、落ち着くと、みんなの事を思い出しました。(みんなと一緒に行って置いて来てしまったから助けてほしい)と言うとすぐに祖父が自分が見てくる、と言いました。私はもちろん祖父のことも心配でしたし、みんなもなにやら相談していましたが、「私は大丈夫だから」と言って結局祖父は山に登って行きました。 しばらくして祖父は無事に戻って来ました。ただ、祖父が言うにはそこには誰も居なかったと言うのです。 私は本当に友達と行ったのかと尋ねられ、みんなの名前をもう一度言いました。 それから母か叔母がそれぞれのうちに電話で確認したそうです。 そうすると、なんと、みんな自分の家にいるか、親と遠くのスーパーマーケットまででかけて一緒に買い物していた子までいたそうです。 私は認めませんでした。 誰がどう言って裏山に行く話になったのか、川をどうやって渡ったのか、みんなに必死に話しました。ですが、橋などはなく、その日の川は前日の雨のせいで水かさが増してかなり上流まで行かない限りはとてもではないが渡れないとの話でした。 そのあと、私は祖父にお祓いをしてもらい、母は実家に私を連れて行かなくなりました。 私は見る力が強い為に悪いものも近づいてくるのだと教えられました。 しかし、時が経つに連れて、日常のようにそういうものが見えることはなくなって来まし

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chat_bubble コメント(5件)

  • 凄く怖かったです。でも話良かったです。
    すみっコぐらし
  • はい、私も結局あの場所に呼ばれたからと言って何をしたわけでもないですし、本当に目的はなんだったのでしょうね。
    かねのい
  • 怖いですね。呼ばれてる感じがしました。相手のあの場所へ誘導した目的が気になりますね
    Nanoarchaeum
  • 読んで頂き、ありがとうございます。 そうですよね。いっそ何も見えず知りもしなければ、と思いますね。
    かねのい
  • 興味深い話でした。私は不可解な現象をたまに経験するのですが、力があるわけではないので理由もわかりません。何もない方が幸せだとつくづく思います!
    匿名
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