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長編

四国屈指の絶景廃墟に生首

匿名 2024年10月5日
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~死への招待状~(サブタイトル) 四国有数の絶景廃墟が高知県室戸市の室戸スカイライン沿いにある。四国の廃墟マニアなら誰もが知る「スカイレストニュー室戸」だ。 この施設は各階や屋上からの展望の素晴らしさは勿論のことだが、建物の形状が独特で、まるでSF映画に出てきそうな外観。屋上にも奇妙な形の構造物がある。 施設はレストラン、喫茶店、宴会場、結婚式場、会議室を擁し、1972年に開業、1978年に廃業した。1970年に当時有料だった室戸スカイラインが開通していることから、それを見込んでの建設だったと思うが、スカイライン沿いには観光施設等が少なかったことから、観光客その他の利用者数は予想を下回り、経営も困難になったものと思われる。以後、「展望が楽しめる廃墟」となった。 私がここを最後に訪れたのは2010年代後半だから、今はどうなっているか分からないが、当時、この廃墟の正面に立った時、違和感を覚えた。 建物の左右から背後に回れるようになっているのだが、なぜか向かって左側のみ、木製の柵がしてある。 これについて調べたところ、一つの可能性が出てきた。ここでは以前、車で来た者が車内で自殺していたのだが、スペース的に、柵のある所から車を施設の敷地に乗り入れたものだと思われる。つまり、柵が設置してなかった頃に自殺したということ。建物の右側は左側より敷地のスペースが狭かった記憶がある。だから左側のみ、柵を設置したのだろう。 そんな廃墟だが、一昔前まではあまり心霊現象の噂は聞かなかった(地元以外では)。が、2010年代以降、各種現象、体験談が明るみになってきた。 まず、ある冬場の夕方、まだ廃墟になってあまり年月が経っていない頃、二人の廃墟マニアが訪れた。一階か二階かは分からないが、彼らは広間的場所の奥に数人の白い着物のようなものを着た者たちが座っているのを見た。 まだ外は明るかったことから、二人はてっきり、建物の建て替え前に行う、お祓いか何かを行っているのだと思ったそうだ。 そんなこともあり、二人は短時間で立ち去ったそうだが、さきほどの広間まで戻って来た時、白い着物の集団はいなかった。屋外に車もなかった。室戸スカイラインに路線バスは走ってないにも拘わらず。 「おい、さっきの白い着物の連中、生きちゅう(生きている)人間じゃないよなぁ?」 「あの着物って、死に装束やったがじゃないが(だったのではないのか)?」 二人は一目散に車へと逃げ帰った。 更に何年か後、前述の二人組とは別の二人の廃墟マニアが夜、訪れた。彼らは一人ずつ建物に行ってくるようにし、一人は外で待っていて、一人は懐中電灯を持って建物内に入っていった。 外で待っていた者は何分か後、誰かが建物の方から歩いてくるのが見えた。やけに早く帰ってきたな、と思っていたが、ふと建物を見上げると、中から明かりが漏れていた。それは懐中電灯の明かり。 と、いうことは・・・。近寄ってくる何者かの顔が分かる所まで来た時、その者が女性だったことが分かった。それでハッとした瞬間、その女性は横にスライドするような動きをして闇の中に消えた。足音も立てず。 いや、足音というより、その女は歩いていたのではない。飛んでいたのだ。首だけの姿で。 また、某有名怪談師の心霊DVDのロケでは、その怪談師とアシスタントが屋外から、三階の窓(ガラスは全て割れてなくなっている)の部分に、1メートル以上の巨大な生首を見ている。 更にこんなこともあった。4人の男子高校生か大学生がある夜、バイクで訪れた。4人は一緒に建物に入っていったが、テーブルの上に結婚披露宴の招待状が何枚も放置してあるのに気付いた。 が、不思議なことに、その招待状の差出人の箇所には女性の名前、つまり新婦の名しか書かれてなかった。それを見た4人の内の一人は面白半分に新婦の名前の横に、自分の名を書き、他の三人にも招待状を渡した。 渡された三人はケラケラ笑っていたが、一人が 「じゃあ、遠慮のう(遠慮なく)、招待状はもろうとく(貰っておく)けど、おまえいつ披露宴するがな(するんだ)?」と、招待状に名を書いた男子に聞いた。 するとその男子は 「明日よや(明日だよ)。」と、笑いながら答えた。 4人は一通り、施設内を見て回ると帰路に着こうとバイクに跨ったが、招待状に自分の名を書いた男子は一番後に出発した。 出発してほどなく、その一番後に出発した男子は、異常なスピードを出し、奇声を発しながら他の三人を抜き去った。 三人はその男子の後ろ姿を見ると青ざめた。 「あ、あれは何や!?」 男子の後ろには、白いウエディングドレスを着た、髪の長い女が跨っていた。 それから何十秒と経たず、三人の前方で「ガシャン!」という大きな衝突音がした。 三人を抜き去った男子が急カーブをそのまま直進し、ガードレールを突き破って崖下に転落したのだ。 すぐ救急車を呼んだが、崖のため、男子の救出には時間を要した。 時間をかけて何とか男子は救急車に収容されたものの、その時既に心臓は停止していた。 時刻は既に午前0時を回っていた。死亡した男子が披露宴をすると言っていた「明日」になっていた。 その場にいた三人の内、一人があの招待状を取り出し、それをまざまざと見ながら、ボソッと呟いた。 「あいつは招待状に自分の名前を書くき(書いたから)、死んでしもうたがじゃないがか(死んでしまったのではないのか)?」 それを聞いたもう一人がやりきれなさそうに言った。 「俺らが招待されたのって・・・・」 三人は招待状を持ったまま、立ち竦んでいた。

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