
長編
サイコパス2
匿名 2016年4月13日
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なつは、血が着いたまんまでずっと携帯を私に向けている。
(なつ)何か喋ってよ。
(私)…
喋れるはずがない。
精神異常者が目の前にいる。
何か喋れば殺されるんじゃないかと。
しかし、何かを喋らないと殺されるんじゃないかと。
(私)…どうやって私の仕事場わかったの。
なつはニタニタしながらこちらに寄ってきた。
(なつ)コレ見てよ。
※あいの写メ
なつは私の写メのホルダを作っていたのだ。
身体から、血の気がサーッと引く。
友達と遊んでる時の写メ。
通勤途中の写メ。
(なつ)これがオレの気持ちだよ。
ニヤニヤして話す。
気持ちもなんも、ただのストーカーだろ!しかも、22歳と言っていたが、あまり若さのない感じ。
(なつ)俺は今日誕生日でもう23になるけど、あいは俺が守る。
でも、逃げたりしたら困るから、こうやって縛りつけておかなきゃならないんだ♪
そうだ!指輪を買わなきゃ!グッチでいいよね??俺グッチ好きなんだー!
ピロリラリン♪
灯油が切れる音だった。
なつは怒りに満ちた顔になり、
ストーブを蹴りだし、訳の分からない事を言い出してる。
(なつ)なんで、灯油切れるんだよ!あいが寒がるだろうが!
もう私は、気が可笑しくなりそうだ。
手足を縛られ、身動きも取れず、
泣くのを通り越して、どうやって逃げ出すかしか頭にない。
そんな事を考えてたら、
なつが不貞腐れた顔をして
こちらに近寄ってくる
(なつ)灯油買ってくるわ。
絶対変な行動起こすなよ。わかったな。
(私)わかった
よっしゃ!大きな声出して助けを呼べる!
幸い、改造車だからマフラーは爆音。
音が聞こえなくなったら、行動に移そう。
(なつ)じゃあ、いってくる。
(私)いってらしゃい
バタン
ガチャ
ガチャガチャ
ドタドタドタドタ…
ブォーン
ボボボボボ
車の音はゆっくり消えていく。
そして、車の音が消えた時に私はかなり大声を出した。
(私)誰か助けてください!!助けてください!!
壁もドンドン足で叩いた
(私)お願いします!!助けてください!
廊下に足音一つない。
隣の人には絶対に聞こえるはずなのに
全く出てこようとしない。
なんなの!?このアパート!!
こんなに叫んでんのに、誰も出てくる様子ないし!
もう、どうしようもなかった。
無残に壊された携帯は、テーブルの上にある。
もう心は無の状態。
仕事の疲れもあり、目を瞑っていた。
そうするうちに、眠りについてしまったようだ。
ハッ!と起きた時には
なつが帰ってきて、寝てる姿を動画で撮っている。
ニヤニヤしながら
(なつ)おはよう
と言ってきた。
目覚めたのは、朝の6時。
ヤバイ!!仕事に行かないと!!
起き上がろうとした瞬間
なつが慌ててこちらにきた。
(なつ)なに勝手に動こうとしてんだよ!!
ベッドの下から何かを取り出した。
ノコギリだったのだ。
私は、もう殺される。
そう思っていた時に、
トイレにも行きたくなった。
(私)ごめんなさい。トイレに行きたくて。
(なつ)そうだったんだ!トイレ行きたいなら先に言ってよ!
でも、縄取っても暴れたりしたらダメだからね。
スルスルと縄を解く。
腕には縄の跡がついてる。
それを見てると悲しくなった。
足の縄も解いて、トイレまで付いてくるなつ。
そして、トイレの前でなつは待っていた。
私は用を足して、
何もしないよりマシだ。
トイレのドアを開けた瞬間、なつの背中を思いっきり蹴飛ばした。
吹っ飛ぶなつ。
そして、服と壊れた携帯とバックを取りに行くと、ヨタヨタと起き上がるなつをまた蹴飛ばした。
そして、なつを跨いで玄関の方を走っていったら足をつかまれた。
(なつ)逃げるなよ!!
凄い大きな怒鳴り声。
そして、私は無我夢中でなつを蹴飛ばす。
しかし、男の力には勝てない。
なつは立ち上がり、
私の髪の毛を掴み、引きずり回した。
そして、壁に何度も頭を叩きつける。
もうここで地獄の始まり。
馬乗りになって、殴られ、なつが立ち上がった瞬間、私も立ち上がろうとした時に、ちょうどなつの膝蹴りが目にヒットした。
脳内に響いた、鈍いバキって音と共に脳震盪を起こした感じの感覚で頭がクラクラする。
そしてそのまんま私は倒れ込んだ。
(私)もう殺せよ…
(なつ)そのつもりだけど〜♪
また鼻歌を歌い出した。
なつはまた、両手両足を縛り
ベッドに投げつける。
そして、なつはこう言った。
(なつ)自分で死ぬか、俺が殺すか。
どっちがいい?♪
私はなつの目を睨みつけて
(私)ナイフよこせよ。
なつは、態度が気に食わないのか
怖がらないのが気に食わないのか、怒りに満ちた顔をしながらこう言った。
(なつ)お前さ、調子に乗るなよ。何その目。イライラする。
なつは、少し怯えたような顔でナイフをこちらに向ける。
(私)殺るなら殺れよ。早く!!
私は怒りが込み上げて、怒鳴り散らした。
なつは、ビクッとなっていたが、いきなり甲高い声を出して笑いだしたのだ。
男でこんな声を出せるのか?と言うくらい甲高い声。
なつは私が寝た時にコンタクトを取っていたのだろう。
目は瞳孔を開いて、こちらを見てやはり目だけは笑っていなくて、気持ち悪い笑い声が部屋に響き回る。
(なつ)簡単に殺すわけないじゃん♪
俺の人形になってもらうんだから♪6万もしたドレス買ったんだよ〜♪
携帯をこちらに向ける。
ドレスと言うより、ゴスロリの服だ。
そして、私はそれを見ている時に鼻から生暖かい物が垂れた感じがした。
ポタポタ…
鼻血だ…
段々目は腫れ上がる。そして、殴られた時に口が切れてたせいで口は鉄の匂いでいっぱいだ。
それを見てなつはニヤニヤしてる。
(なつ)性欲が我慢出来ない!!
いきなり変な事を言い出した。
犯される!!
そう思った瞬間
なつは、何処かに電話しだした。
(なつ)肉便器、今誰かといんの?うん。俺?婚約者といんだけどさぁ、セックスしたいから、お前の所行くわ。あ?婚約者出来て何が悪いんだよ!ブス!お前なんか性欲処理で充分なんだよ!鍵開けとけよ。
こいつ、本気で頭おかしい!
仮にちゃんと付き合ったとしよう。この性欲処理機のところに毎回行くのか?!
(なつ)じゃ、俺出掛けるからいい子で待っててね♪
素早く部屋を出ていった。
相当やりたかったのだろう。ナイフもそのまんまだ。
もがきながら、ベッドの上から落ちどうにかナイフを掴んで、ナイフで縄を切った。そんな太い縄じゃなくて助かった。
そして、足の縄は手で解いて服を急いで着た。鼻血はダラダラ出てるが関係ない。
急いで部屋を出た。
そして、タクシーを急いで拾って警察署へ。
刑事課に通され、事の事情を話し、病院へ行き、診断書を提出し、何度か警察に呼ばれ、クタクタになりながら実家に帰るよう指示され、仕事もなつが捕まるまで、行かない方が良いと言われたので上司に事細かく説明し、なつが捕まるのを怯えて待ってます。
そして、友人Aに連絡をして、
直接会って話すと、ずっと誤り続けられ、何処で知り合ったのか聞くと、すすきののバーで知り合ったらしい。
そしてその時に、私の事をなつは知っていたが、友人Aに、なつが私を知ってる事は言わないでくれと言われたこと。
そして、グループライン以外は話してないとの事。
後日知ったのが、
後輩がよくみるサイト、ホ◯◯ブで
なつの情報が赤裸々に書かれていました。
名前が、5つもあり、歳も20〜25と周りにいっているようです。
怖い話ではありませんが、
人間の怖さもトラウマになりますよ。
今では、マフラーの音にかなり敏感になってます。
何故なら、まだその柏木なつは捕まってないのです…
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