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長編

古い鏡

しずく 4日前
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どうやら、木の小屋を外から石とコンクリートで固めたみたいです。 木はかなり古そうでしたが、穴が開いたり割れたりという箇所はありませんでした。 「おい、上見て見ろよ。上。」 清水が懐中電灯で上を照らすと、そこには天井板がなく、 大きな梁にボロボロの布が巻き付いているのが見えました。 原田が手を伸ばし、垂れていた布を掴んでちぎり取りました。 細長い布に何だかわからない文字が書かれています。 「なんだコレ。読める?」 「あー、これお経とかに書いてある字だよ。」 清水がそう言ってボロ切れをポケットに入れ、今度は床の方を照らしました。 鏡の破片に懐中電灯の光が当たってキラキラと乱反射しました。 「スゴイ量だよな。この破片。」 破片を手にとって見ると、古い鏡のように黄色や茶色のサビが入っています。 どれもこれも曇っていてハッキリと映りません。 「あれ?これ割れてねーぞ。」 清水がそう言って、部屋の隅に懐中電灯を向けました。 そこに鏡が置いてありました。 古そうな丸鏡でなぜか木の台の上に置かれていました。 それが懐中電灯の光を反射して清水の顔を照らしています。 俺はその時、猛烈にイヤな感じがしました。 「清水。もうやめようぜ。」 原田も同じことを思ったのか、清水の方に向かって声をかけました。 清水は返事をしません。 鏡からの光がゆらゆらと揺れて、清水の顔がまだら模様に見えました。 俺はなぜかその光景を見ていられなくなって目を背けました。 「おいっ清水、もうやめろって!」 原田が後ろから清水の体を掴んで揺さぶっているようです。 「んーーー。んーーー。」 後ろから変なうなり声が聞こえてきました。 堪らなくなった俺は外へ逃げようとしました。 戸口は目の前です。 逆光で石川の姿がシルエットになっている。 そこを目指して走ろうとするのですが、 膝のあたりがガクガクして足が上手く動かせません。 悪夢の中を逃げているような感じでした。 「んーーーんーーーーーーんーーーーー」 「おい!誰か手伝え!清水がおかしいんだって!」 原田が叫んでいるのが聞こえましたが、 俺には振り返る余裕は全然ありませんでした。 とにかく外へ出ようと必死で足を動かしました。 「だ、大丈夫か!」 石川が横をすり抜けて清水の所へ走りました。 俺がようやく外へ出て地面に尻餅をついていると、 中

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  • なんで言うなと言われても人に言うのよ。
    まりりん
  • ヒェッ
    真実を知る者
  • 怖いですね
    まゆ
  • 何度読んでもこれゾッとする。
    匿名
  • こええからやめろ…
    一航戦の誇り
  • だから、怪しい所とかに興味本意で行っちゃ駄目なんだよ。 そういう目にあうんだからさ。
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