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長編

曾祖父の親心と祖父の想い

けいすけ 2日前
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前でそれが起きたからね。誰かを思う気持ちは不思議な事を起こす力があるんだね。…お祖父ちゃんが手に御守りを握っているのを見てわかった。可愛いお孫さんのお嬢さんの気持ちを知れて嬉しかったと思う。」 「仕事柄…何百人も色々な状況での最期を見てきた。でも…こんな優しい気持ちになれて事件性なんて疑うほうが失礼な最期の方に出逢えたのはお嬢さんのお祖父ちゃん位だ。…御守りを見てわかった。最期に顔を見たいくらい可愛いお孫さんに…御守りを握らせるくらい大事に思ってくれる優しいお孫さんにお別れを言いたかったのだろう。」 …警察の方と救急隊員さんの言葉以外にもう1つ思い出した。 「寿命は神様にも僕達にもどうすることも出来無いけれど、お別れの時間を貰うことは出来た。…御守りを握らせて自分も小さな手を爪が食い込んで血が滲むくらい一生懸命祈る程大事に思ってくれる優しい孫娘を育てたのは我が息子ながら立派!どうやらお兄ちゃんや弟くん達も全員良い子だね。そんな息子が不便だから、神様にお願いしてお別れの時間を頂いたんだ。…生きている状態で逢えなくても栞達は大事な大ジイジの曾孫だからね。ちゃんとジイジが迎えに来たからじいちゃんは上に行けるから安心してね。…笑った顔が可愛いから泣いても笑うんだよ。」 …廊下に蹲り泣いている私の横にしゃがんだ白いズボンの主。 それは…幼い頃に祖父の実家にある仏間に飾られた遺影越しに顔を見た曾祖父でした。 曾祖父は祖父が幼き頃に病死した。 …祖父と瓜二つのニヒルなイケメンさん。 泣いていた私の頭を撫でた優しい手の温もりは祖父と同じだった。 …幼い息子を遺したまま若くして旅立った曾祖父。 孫という存在を見守れても、直接頭を撫でることも抱き締めることも出来無い。 そんな自分とは反対に孫を手に抱き締めたり肩車をしたり撫でたり出来て愛情を沢山かける事が出来た…かつてまだまだ幼かった息子。 そんな祖父の姿と思いを曾祖父はずっと見ていたのかもしれない。 いや…見ていた。 普通に私にも曾祖父の姿は見えていたから。 祖父母が夕方居ないときに米研ぎや洗濯物取込やら風呂掃除やらをしていると、その様子を見ていたから。 「じいちゃんいたんだ。」 …と思うと姿が消えて直後に祖父母が帰宅。 祖父に話すと馬鹿にするでもなく優しく笑い頷くと信じてくれた。 「それはじいちゃんのお父さん。栞は良い子に家のお手伝いをしているから様子を見ていてくれたんだね。こ

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