
短編
たくらみ
かつお 3日前
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ある都市のうわさ。
昔、教育関係者で今では偉い人が子供のころいじめられた。
したがって、その人はいつか偉くなっていじめを撲滅したいと
思っていた。しかし、教師も生徒も絶対に隠れていじめをする。
そこで彼は絶望した。
予算は本当はついたけれども、あえて、教室に監視カメラを
システム導入することをしなかった。
視察に行った諸外国では各家庭のスマホで教室の要するが監視できるのに、だ。
本当は彼はいじめの記憶が消えていなった。今でも悪夢を見る。
だから、次の世代の子供も苦しめ。特にあいつらの子供な。
大人に危害を加えられる子供はその親に因果がある場合が霊的に多いと
占い師は言っていた。それも一理あるかもしれない。
彼をいじめた奴の子供がちょうど学齢期だった。
うすうすその子がいじめられている話が上がってきたが、彼はあえて無視した。
今のこの組織では解決できるだろう。でも、それでなんの意味がある?
僕の苦しみは消えない。今度はあいつが親として自分がしたことの報いを受ければいい。
そうして奴の子は夏休み明け、行方不明になり、結果どこへ行ったかわからない。
たぶんもう絶望して生きてはいないだろう。
しかし、と彼は言う。僕だって苦しんで乗り越えたんだからそれくらいなんだんだ。弱いすぎるよ。
今日も彼は仕事で同様の相談にのり、話があれば組織の長として各所に出向く。
しかし、心は乾いている。解決してなるものか。あの頃の僕のようにみんな苦しめばいいんだ。でもそれでいいのか。
彼の葛藤は続く。
後日談:
- 噂話です。
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- いじめはダメ結梅
- 彼の気持ち、わかる気がする。 負の連鎖は続くのね。行方不明になってしまった子はお化けになっちゃうんだろうか。匿名