
高校生の頃、バスケ部だった。
人より遅れを取っていた俺は部活だけではなかなか上達しなかった。
バスケットのゴールのある場所で、個人的に練習したいと思っていた俺だが、そういう公園はなかなかなく、あったとしても遅くまで練習できる訳ではない。
そんななか、灯台下暗しで学校の体育館で練習すればよいことに気がついた。
部活の終わったあとの遅い時間か、あるいは朝早くか。
当時は機械警備とかがあまり普及してなく、学校に早く来ることや遅くまでいることに寛容な時代だった。
その日も、朝5時に学校に来て1人で練習していた。
1人なら誰にも邪魔されないし、何も言われないので上達したいフォームをのびのびと練習できた。
6時頃まで練習していると、少し疲れて体育館の真ん中で横になった。
早朝で割と割と明るかったことや、電気をつけていると誰かが来るかもしれないこともあって体育館室内の電気はつけていなかった。
そして体育館の真ん中で仰向けで横になっていると、寝不足の疲れもあって一眠りしていた。しばらくすると、急に金縛りになったように体が動かなくなった。
俺は驚いて目を開けると、視界の先は体育館のだが何かおかしい。
よく見ると、体育館の天井に無数の目がついて俺を見下ろしていた。
目に見える模様などではない。体育館のそんな模様はなかったはずだ。
しかも無数の目らしきものは、黒目の部分が動いたり瞬きしたり、どう見ても目の動きだった。
顔はなく目だけが天井に沢山張り付いていた。
俺は怖くなっていると、しばらくして金縛りが解けた。
そのあと俺は、天井を絶対見ず後ろも振り向かずに体育館をあとにした。
その後、1人で体育館に来ることはなかった。
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