
中編
誰かの手
匿名 3日前
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に水が入り込み満足な呼吸ができず苦しくなっていく一方でした。
「誰が助けて」と頭の中で思いながらも口は呼吸で精一杯で声に出す事はできませんでしたし、近くにいる親からしても私はただ泳いでるだけにしか見えなかったと思います。
自分でももう【死】を覚悟しました。
自分がずっと夏のニュースなどで馬鹿にしていた川などで溺れる人たちはこんな気持ちだったんだなと思っていました。
そしてとうとう【限界】がやってきました。私は意識が朦朧としてきて最後の力を振り絞って、顔を上げて息を吸い込み水面へ顔がつく瞬間に思いました「あ、死ぬ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・「ん?」
「あれ俺溺れてたんじゃなかったっけ?」
周りをキョロキョロと見回すとおかしな所があること気づきました。
周りが何もなく、いたはずの家族もおらず本当にに真っ白でまさに【無】といった感じだったことです。
「ここどこ?俺やっぱり死んだかな?」
と思って戸惑っているといきなり自分の目の前が光りだし、その光の中から見たこともないような色白の綺麗な女性?の腕が、まるで私に手を差しのべているかのように出てきました。急に現れた腕時計に困惑しながらも見とれていると、ハッとして自分は溺れていて誰でもいいから助けて欲しいんだと思い出しその手に手を伸ばしました。ぎりぎりその手の指に私の指が乗ったとき ぐいっ と引っ張られる感覚と、とても暖かい手の温もりを感じたのを覚えています。
気がつくと反対岸に手が着いて、寄りかかっていました。
さっきの出来事は何だったのだろうと疑問を抱えたまま帰路につきました。
その後
両親に私の腕を引っ張ったかと聞いても引っ張ってないと言うし、むしろ私が溺れていたことすら気づいていなかったそうです。周りに誰がいなかったかと聞いても誰もいなかったと断言されました。
あの手はなんだったのか、誰の手だったのか。
それは未だに解決していません。
でもひとつ確実に言えることはあの手のお陰で私は今生きているということです。
長々とすいませんでした。非常に分かり難い文章になってしまい申し訳ありません。
できれば皆様のご意見などをお聞かせいただければ幸いです。
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- 面白いです❣️なっちゃん